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(152) 親知らず と 親孝行

  (152) 親知らず と 親孝行    

  パールの職員は“若い”方が多いので、ひょっとすると、「親知らず」を まだ知らない方があるのではないでしょうか? 「親知らず」とは、「第三大臼歯」のことです。

♣ 復習します:歯の列は 上下・左右は対象だから、右下列だけで述べると、「門歯」2本、「犬歯」1本、「小臼歯」2本、そして「大臼歯」が2本 プラス 1本です。最後の1本は 歯列の一番奥に ずいぶん痛んで生えました。この歯は「第三大臼歯」と呼ばれ、「親知らず」の名でも知られます。

♣ ナゼ「親知らず」なのか? この第三大臼歯は 20歳から40歳の間に生えてきます。日本人の平均寿命が50歳になったのは1952年のこと;それ以前なら あなたの第三大臼歯が生える前に、大抵の親は「死んで」いました。だから この歯のことを「親知らず」というニックネームが付いたのです。

♣ ところで あなたの「親知らず」は何歳のときに生えてきましたか? え? 生えてこない? そうです、最近の日本人は 顎が小さくなっているし、親も長生きするせいか、 「親知らず」が生えない人が増えてきました。その歯は「親」に遠慮しているのでしょうか?

♣ 親が長生きするって、あなたが長生きすることと同じ意味を持ちます。今月の統計発表によると(朝日:5 .7)、 「世界人口」は 今年の秋に なんと「60億人 → 70億人」に達するそうです。2100年には100億人と推計されています、キャー 多い !!! ところが、日本の人口は だんだん減っていき、2070年には1億人を割り込み、2100年には9133万人になるとのこと。

♣ ビックリするのは、そのころの平均寿命、「男:89歳、女:95.7歳」だそうです。女性は今より10歳以上 長生きします、つまり“パールの主力顧客層は110歳代の女性”になりそうです。あなたがたも きっと 三桁人生になって ケアの職業を続けることでしょう。こんなに長生きすると、子供の「親知らず」の歯が生える夢は挫折(ざせつ)、その前に 子は総入れ歯になっちゃうかも知れません。

♣ ところで、「親」と聞けば「親孝行」ですよね。私が若かったころには こんな諺(ことわざ)がありました:「親孝行 したい頃には 親はなし」。つまり、「親知らず」が生える頃(20~40歳)、人は やっと自分なりに 一人前の生活が営めるようになり、親に楽(らく)をさせてあげよう、と思う頃には もう 親は死んでいる ! と嘆く気持ちを表します。平均寿命が50歳の時代なら、これはごく自然な表現ですね。

♣ ところが 50年前から 親はグングン長生きするようになりました。親がまだ居るのだから、「親知らず」は遠慮して生えません。そこでブラック・ジョークが はやりました:「親孝行 したくはないが 親がいる」。まったく、時代が変わりましたね !!

♣ 昔の親は 自分の老後の面倒を見てもらうために、ぜひ 長男に嫁を持たせる必要がありました。そのために、自分の財産は全部 長男に相続させました。ところが、憲法が変わってしまったので、財産相続は「均分相続」。自分の老後を考える親たちにはショックでしたが、でも 親たちの 寿命は延びて なかなか死なず、親にとっての実害は少なかった。

♣ そうこうしているうちに、2000年に「介護保険」ができ、親たちは たいした貯蓄さえ する必要もなくなり、子供たちに迷惑をかけずに 安心して長生きができるようになった。今、要介護5で 概算 一年に500万円の経費は社会がカバーします。それで10年暮らすと、あなた、5,000万円ですよ!! 両親なら1億円のボーナス !!

♣ 親は、自分で貯蓄もせず 子がいなくても長生きできる;子は「親知らずの痛み」もなく、「親孝行の苦労」もない。今の時代は、親も子も 過去のどんな時代よりもシアワセー !! これも、日本の「中福祉・低負担」政策のオカゲなんだ !! そう思いませんか?
 
  参考:パールの安全管理 # 133 : 中福祉・中負担。

職員の声

声1: 私は中学生の頃、第三大臼歯がはえてきて痛み、抜いて貰いました(係り:オヤ?あなたのご両親は存命中だったのだから、その歯は「親知らず」ではなく「親知り」だったのですね。職員のうち、ほかにも何人かの「親知り」が、痛んで抜いて貰っています。歯がはえる顎は 時代とともに短くなりますが、歯の遺伝子は強情に昔通りの歯をはやします)。

声2: 恩を受けた親に「仕送りをする」という風習を、私はすっかり忘れていました、今からでも恩に報いたい思いです(係り:一昔前まで、「子は親の家からスープの冷めない近さの所に住む」という美意識の目標がありました;社会構造が変わったので、いまや 恩ある親への「仕送り」も少なくなりました)。

声3: 高福祉・低負担はムリでしょうか?(係り:過去に植民地から富を収奪した栄光ある国々は それが可能でしたが、いまや収奪は困難;増税しかないでしょう。でもね、あなたが世界旅行をすれば、500年間も富を収奪した国々の華麗な美しさと、富を収奪され続けた国々の天然の美しさ、旅行中に これを比較する目を養って下さいね)。

声4: 今の年金制度は「自分が掛けたお金の蓄積を“後払い”して貰うのではなく、「今の若者から取った税金」を「今のお年寄りに渡す」自転車操業です、違いますか?(係り:その通り;だから若者の数が減ると、年金制度が崩れます。このため政府は福祉増税を目論みます。世界中、これに勝る名案がありません)。

声5: 日本の介護保険はパンクに近い、若い世代の為にも「見直し」が必要では?(係り:欧米の見直し例では、70歳以上の透析を禁止、延命胃瘻もなし、要介護5以上は . . . などなど、いくらでも方法はありますが、日本人は それを聞くのさえ嫌がります)。

声6:親も子も お互いに どんどん迷惑をかけ合って、親密に絡み合いながら生きて行くのが良い と思う(係り:大家族制のときは それができました;今は国がお金を出して下さる時代です)。

声7: 私は中国出身ですが、日本の介護保険は立派だと思います;中国でも早く始めて欲しいです。
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ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
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