(79) 福祉とデフレ

  (79) 福 祉 と デ フ レ   
 
 福祉とデフレが強い関係で結ばれている事をおさらいしてみます。

♣ まず「デフレ」って何?これはデフレーション(deflation, ガス抜き、値下げ)のことです。お砂糖1kgの値段が 200円→ 150円のようなもの。この逆がインフレ(inflation, 風船をふくらませる、値上げ)です。お砂糖1kgが 200円 → 250円にふくれます。

♣ あなたがコンビニに行ってモノを買う場合、オカネとモノと、どちらが多く存在しますか? 文句なくモノのほうですね。つまり オカネの価値 > モノの価値 と考えて良いでしょう(モノ余りの状態)。共産圏の国に行くと 夕がたのお店には モノは売り切れて棚は空っぽになります。早く行かないとモノは買えません。つまり オカネの価値 < モノの価値でしょう(モノ不足の状態)。

♣ さて、本項の「デフレ」とは「購買力より供給力が高い状態」です。もし供給力が増えれば、お砂糖 200円の値札では販売競争に負けるので 150円で売ります。消費量は本質的に変わっていないので、150円でもやがて売れなくなり、さらに 120円に値下げします。これぞ まさにモノ余りの状態で、200円と 120円の間に 80円のギャップが生じますね。このギャップは消費者にとっては有難いことだけれど、生産者・販売者、さらには社会全体は苦しみます。

♣ 日本は今、極端なモノ余りの社会です。余ったモノを処分するために、昔「節約は美徳!」が、今「消費は美徳!」となります。でも、それって おかしい と思いませんか? たとえば、高速道路や空港を作り過ぎて赤字だらけですが、赤字を埋めるために「もっと使え!」が正当な回答でしょうか?

♣ ところが逆に、需要が多いのに供給が著しく不足している分野があります。言わずとしれた「介護分野」です。以前の政治家たちはトンネルを掘り、鉄橋を渡すような「列島改造」こそが男の仕事、社会発展の基盤と結論づけていましたが、それは極端なデフレをつくり、社会を閉塞状態に陥れました。逆に、世界のどこでも、社会保障というものには市場原理が働かず、経済全体が縮小下にあっても その規模は不変ないし増大する傾向にあります。これに対し、今回の政権は、“第三の道”と銘打って「介護分野」にデフレの解決策を見出しているようです。どのようになるか、見つめて行きしょう!

職員の声

声1: 介護の世界では、要介護者の供給が多すぎて、受け入れが整いにくいです(係り:普通の営業なら「困った喜び」ですよね;福祉と資本主義の整合性が問われています)。

声2: 需要が多いのに、供給が不足している「介護分野」、政府の財源対策に期待しています(係り:今の総理は“社会保障が経済の牽引車になる”と言っていますが、その財源の多くは、公的資金(税)と社会保険料で成り立っています;どうなるでしょうか?)。

声3: 福祉増税になったら、消費が低迷し、デフレが一層強まる気がします。

声4: 日本のおじさんがたは「箱物整備」が大好き、トンネル・鉄橋・高速道路などは「男の仕事」として供給過剰で、国費が死蔵されました;そこで“女の要望”として「介護」を高く掲げたい。

声5: 時代は変わり「消費は美徳」→「エコが美徳」となりました(係り:言えてます !! 節約だけなら、デフレが深まるばかりですものね)。

声6: 福祉を良くするために三つの方法があると聞きました:① 保険料をいっぱい取る、② 公的資金(税)を増やす、③ 福祉の伸びを抑える:①②は不可能でしょう、③は進められるものなのでしょうか?(係り:長い目で見れば、③ しかないでしょう。韓国・中国は日本よりもっと深刻に悩んでいます。強い指導者の出現が期待されます)。
  
 参考: パールの安全管理 #74: 介護の不足と過剰。
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ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
安全管理 ふじひろのページ

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