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(116) 日 本 病

(116) 日 本 病

広島と長崎に原爆が落とされた年(1945年)、それは苦しい年でしたが、何よりも幸せなことは、以後「空襲」がなくなったことでした。衣食住に苦労はあるものの、爆弾と焼夷弾のない日々、それは戦後復興の夢でした。そのころ、戦勝国のイギリスは、風の話によると 社会福祉制度の充実をはかるため「揺りかごから墓場まで」(From the cradle to the grave)という政策が取られました。中学一年生の私は cradle = 揺りかご、grave = 墓場、などと 英語の勉強をし、見たこともないイギリスの様子を想像して、あこがれました。これが私の大学の専攻科目を「福祉」にした原点でした。

♣ 第一次、第二次世界大戦をくぐり抜け、イギリス国民は、やっとの思いで平和をつかんだのでしょう。それだけに「揺りかごから墓場まで」という政府の福祉姿勢を歓迎して支持しました。具体的に イギリスの労働党が実施した政策の4点は ① 産業を国営化、② 福祉を聖域化、③ 高率な累進課税で財政を守る、④ 政府と労組が手を携える、に代表されます。今の日本も 同じ事をやっています。① の産業の国営化は郵政事業の国営化に相当し、他の②~④は、現・民主党政策とほぼ一致します。

♣ ところが、イギリスがこの政策を実行するためには、莫大な財政支出が必要であり、それをまかなうための極端な累進課税性の採用によって社会活力は削がれ、社会は理想と現実のギャップに落ち崩れてしまいました。その落ちぶれ閉塞した有様は「イギリス病」と称され、今の日本とほとんど同じでした。「イギリス病」は 1982年にサッチャー女首相がフォークランド戦争を起こしたあと、新自由主義で みごとに解決しましたが、日本は今、バブル崩壊後の新しい「イギリス病」にかかってしまいました。つまり、現政府は66年前のイギリスの有様を踏襲しているのです。本場のイギリス病は消えてしまったので、いま世界は「日本病」という名前で、日本の閉塞状態を呼んでいるそうです。

♣ 日本病の特徴は次の12点が挙げられています。① 感染意識の欠如(日本人は病気だと気付いていない)。② 積極行動の欠如(能動的に解決しようとしない)。③ 中産階級意識(出る杭は打たれる、とばかりに無関心)。④ 三猿維持(見ざる・言わざる・聞かざる の徳川家康スタイル)。⑤ 恥文化の喪失(モンスターとか 平気…)。⑥ 政治諦念(誰に投票しようとも無意味である)。⑦ 脱亜入欧感(アジアを卑下、欧米に卑屈)。⑧ 欠点探し(日本の短所をあげつらう)。⑨ 冒険精神の欠如(リスクを負いたくない)。⑩ 引き籠り(意見はテレビで受け、携帯で話す)、⑪ 他人事意識(徹底無関心)。⑫ ブランド意識(有名なモノに過剰依存)。

♣ 今の日本の特徴は「稼ぐお金より 使うお金のほうが少ない」のです;つまり 現金が余り、それは貯金されます。貯金されたお金は 銀行を経て政府に行き、政府は そのお金を「返すことができない事業」に使います(天下りの数を増やし、役人が繁栄する事業を創る)。バブルが崩壊した20年前、社会の仕組みが変わったはずです。だから新しい酒は新しい革袋に入れねば 良いお酒になりません。しかるに政府の手法は相変わらず「信念欠如のままのバラマキ」です。サッチャー首相は「痛みを伴う改革」を断行し、イギリス病を克服しました(欠点もあったけれど)。サッチャーに学び、日本は「生き残るために」日本病を克服せねばなりません。

♣ たまたま3月に都知事選挙が始まります。古い革袋だけをぶらさげた諸候補の中、「一人だけ新しい革袋」を持って 日本を 都政を新しくしようとする候補がいます。彼は 小売店・学校・老人施設を全国的に経営して成功に導いた若い人だ とのふれこみです。もしや、この人なら「日本病」を治す方向性とエネルギーを持っているのではないか?と私は期待をかけました。日本はエネルギーのある国です;そして「ペイゴー」を受けて立つ姿勢です。どうか、皆さんがたも 「日本病」を治す方向を考えて下さい。

   参考: パールの安全管理 # 107 : ペイゴー

職員の声

声1: 私は日本病の特徴 ①~⑫を聞いて、まるで自分のことを言われたかの如く感じました;社会の事を嘆く前に、保身に走る自分から まず変われなければ、と感じました

声2: 私もこの日本病に感染しています;⑬の特徴として「危機意識の喪失」を加えて下さい;日本は世界一安全な国で自慢したいですが、尖閣列島や国後島などの事件が仇にならないように気を付けたいです(係り:北の大国は国後島に大型飛行場を建設し、フランスから大型強襲上陸艇20隻を購入し、オホーツクに配備するそうです;どの国に強襲上陸するつもりでしょうか?)。

声3: 日本の良い所は「謙遜・謙虚」です;世界に向かって この良さを主張してはいかがでしょうか?(係り:日本が本来持つ 誠実さ、正直さ、正々堂々といった美風は、「お人よしの弱腰」と見なされ、国益を第一に主張する欧米文化や中国文明圏には通用しにくいです;さりとて①~⑫の欠点は改めるべきでしょう)。

声4: 国と家庭では事情が違いますが、国は払い戻すことができないほどの大量の、国民からの借金政治です、ギリシャのように崩壊しませんか?(係り: 左翼系政治は、どの国も借金・バラマキ政治で政権を取り、バラマキゆえに崩壊しています;イギリス・ロシア・ギリシャで懲りているはずなので、日本の政治家・官僚はきっと立ち直る名案を持っているのでしょう)。

声5: いずれにせよ、「日本病」という恥の歴史を辞書から取り除き、名誉挽回に努めるべきです。
プロフィール

ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
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