FC2ブログ

(119) お一人を 4人で守る

   (119) お一人を 4人で守る     

  皆さん、“桜田門外の変”をご存知でしょう? 151年前(1860年)、奇しくも時は3月3日の大雪の日(あさって)、 大老の井伊直弼いいなおすけ}は 60人余に守られ 桜田門を通って登城する途中でした。水戸藩浪士たちは わずか18名で彼を急襲、井伊直弼の首は 易々と取られてしまいました。それから一世紀半の今、出勤する日本の総理大臣は60名のお伴を連れ歩くでしょうか?

♣ 一昔前の男主人「お一人」は 家を構えるとき、玄関の傍に「書生部屋」を、台所の横には「女中部屋」を置き、生まれたお子、一人ひとりにも お女中をつけ 育てるという風習でした。それから わずか 半世紀、書生や女中を 「住み込み」で置く男主人「お一人」が日本にいるでしょうか? まさに今昔で 「人手間の安さ~高さ」という点で 想像を絶する相違を見ることができます。ここまでの前置きの趣旨は「人手間の値段~尊さ」を吟味しようとするものです。

♣ さて、現在は「少子高齢化」が社会の もっぱらの嘆きのようです。近年は、「高齢者お一人を若者4人が守る」というシナリオ(統計)です;1対4ですね。このまま50年たてば、その「高齢者お一人」は世を去り、若者4 は高齢者になります。高齢者になったその若者4人は、同じ比率(1対4)で50年昔の介護を受けようとすると、新しい若者を4×4人= 16人を必要とします。そのような社会構成は莫大な人口爆発を起こすことになり、不可能なシナリオですね。つまり、今の若者は、少子化のままで50年後を迎え、4対16ではなく、4対4(つまり1対1)のサポートに甘んじる他はありません

♣ このことを「要介護 5 お一人」の事例で考察してみましょう。今、平均的勤労者の年齢を40歳、給与を36万円と仮定します。要介護 5は一月36万円の現物給与であり、それを4人で支えるとすれば、基本予算の母数は4人×36万円=144万円、つまり、4人で「お一人の要介護 5」を支える場合の負担率は 36万円 / 144万円 = 25.0 %となり、可能ですね。ところが 50年後になれば、四人の要介護 5を四人の若者が支える事態、つまり負担率で言うと 36万円×4 / 36 万円×4 = 100 % となり、明らかに 不可能です !!

♣ この矛盾を解決する道を考えましょう !! だって、井伊直弼 「お一人」は登城時に60人に守られ、一昔前までは、普通の男主人「お一人」は 住み込みの書生や女中を多数 置くことができたのですが、現在と近未来の人は そんな多数を使うことはできません。

♣ そこで将来の解決を考えます:① 介護給与を4倍にする => その場合、要介護費も4倍になるだろうし、解決になりません。② 外国から安い労働者を移住させる => イギリス、ドイツは、フランスは この問題で苦しみ抜いています;よって これは解決案になりません。③ 子を沢山産める社会にする => どんなに奨励金を積んでも 子の数は増えません、歴史的にムリです。④ やむを得ない !! 要介護 5を廃止~減額する => これしかないようです !!! つまり、江戸時代に利用できなかった「光・熱・水費」を、今は ふんだんに使って、高齢者が過ごしやすい生活していますが、今度は「人手間を安く工夫する」、つまり「ロボットを採用」すればよいのです。私は予言します:50年後には、職員の多くはロボットに代わっているでしょう。

♣ 人間は、産業革命以後、機関車・蒸気船・プロペラ機・ジェット機のように エネルギーをうまく利用してきました。人間の脳は「作業記憶・自己抑制・推論」を得意とし、戦略を立て、目の前に立ちはだかる様々な困難を克服する役目を持ちます。そこで皆さん、頭を使いましょう。

♣ 「人を優しく抱き上げてベットに寝かせる介護ロボット」を実現させれば、介護は日進月歩で変化し、今後とも 1対4の介護を受ける道が開けると思います。私は、「お一人を守る」ために 皆さん方が いろんなアイディアを出して下さることを望みます。

職員の声

声1: 今は「お年寄り一人を4人の若者が守る」態勢ですが、私の時代には「お一人を1人で守る」のですか?ならば、私は介護が不必要な健康老人になる訓練をします(係り: “人生の終わりの およそ1割の期間は要介護となる”と言われています;たとえば100歳死亡の方なら90歳以後、90歳死亡の方なら81歳以後が要介護です; “介護予防”は “脳トレ”と同じように 掛け声だけ で、 実効はありません)。

声2: 介護ロボットが活躍する とのことですが、「先立つものは“お金”ですね?(係り:受益者負担がほぼ無料でやれるのは過去10年と 今後5年くらいで、あとはペイゴー(有料)となるでしょう)。

声3: 筑波大学の介護ロボットをみたことがあります;ゴツイ機械装置で冷たい;果たして人の代わりになるだろうか?(係:100年前、ライト兄弟の飛行機は“頼りない布凧”でした;必要に迫られると、人ってすごい進歩をやり遂げますよ)。

声4: 人の介護の“ぬくもり”を機械で代えられるでしょうか?(係り:20年前まで赤ちゃんはお母さんの背中にオンブされていました;今はストロラー(乳母車)でお散歩です、誰もとがめません)。

声5: 先日アンドロイド・ロボットの話を聞きましたが、私はロボットより人間のほうを好みます(係り:昔の徳川時代、橋の設置が禁止されていた“大井川”を渡る のに 二つの方法がありました:① 人夫の肩にしょってもらう、② 自分で濡れて渡る → 今は鉄橋の上を車で走ります → 人手の足らない未来の少子時代を考察しましょう。

声6: 「お一人を1人で守る」時代は すぐそこに来ています、当然「合理化」が必要で、“機械化・ロボット化”は自然の道筋です;私たちは現今のような「至れり尽くせり」の介護を期待せず、生かしてもらうだけで有難い」と思うべきでしょう;日本が滅びないように、若い世代が苦しまないように計画 することが大事です(係り:自然界では、親は子のために死にますが、子は親のために死ぬことはありません)**

 参考: パールの安全管理 # 107 : ペイゴー。 ** パールの安全管理 # 100 : 赤の他人の介護。
プロフィール

ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
安全管理 ふじひろのページ

最新記事
全ての記事一覧
月別アーカイブ
カテゴリ
リンク
QRコード
QR