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(124) 安全管理と 震災への教育効果

   (124) 安全管理と 震災への教育効果  

3月 11 日(金)午後2時 46分、東北関東大震災が発生しました。その後の経過は まだ進行中であり、慚愧(ざんき)の念に堪えません。そこで 今回は 連載中の「パールの安全管理」とその教育効果について反省してみます。

♣ この連載ブロッグは副題を「一般教養 リベラル・アーツ」 としています。その理由は、現今の大学教育が主に職業教育に偏っていて、一般教養に遠いと感じるからです。単なる職業・技術上の手順書を教育する講話だけでは 記憶に残りにくく、また 聞いていて楽しみが少ないです。それよりも むしろ一般教養の話を混ぜて、広い視野と心を基に「業務と安全を学ぶ」ほうが 身につく教育だと思います。

♣ さて、日本の「教育基本法」は、教育の目的を次の四点に絞って語ります:教育は,人格の完成をめざし,平和的な国家及び社会の形成者として,① 真理と正義を愛し,② 個人の価値を尊び(たつとび),③ 勤労と責任を重んじ,④ 自主的精神に満ちた心身とともに健康な国民の育成を期して行わなければならない;としています。そこで「パールの安全管理」が上記①~④の「教育の目的」にどれほど寄与しているかを検討してみました。

♣ 平成22年度が終わろうとするこの3月、去りし1年を振り返ると、私どもは三つの大きな危機を乗り越えました。「第一回目の危機」は 平成22年 夏の酷暑です。7月末~8月末までの猛暑はとくにひどく、一人住まいの高齢者はエアコンの冷風で病み、酷暑と脱水に倒れました。在宅のご利用者の安否の確認、毎日のように発生する死者の発見と区役所に連絡・消防・警察の立ち会い、後始末等の中で、職員たちは「手順書」に頼るだけではなく、自主的に判断・行動をし、地域に生活する方々の安全を守り、行政から 感謝の言葉を頂きました。教育目的の①~④の成果は達成されたと思います。

♣「 第二回目の危機」は、敬老の日祝典の三日後、隣土地の工事現場のクレーン車が転倒してパールの建物を破壊したことです。丁度100歳になられる女性の個室のガラス戸は粉々に砕け、その破片はベットの上に広く散っていましたが、不幸中の幸い、ご本人は無傷でした。マスコミ・テレビ・電話・来客の大波への対応は、職員たちが見事に 適材適所で対応しました。特養・ショートステイ、デイサービスの職員たちも、ご利用者の不安を収め、何もなかったかのように、平穏で無事にプログラムを完全にこなしました。当たり前のようで、これは並みなことではありません。特定の指揮者はいなかったにも拘わらず、全職員間の呼吸の合ったチームワークは見事の一言に尽きます。

♣ 「第三回目の試練」は3月 11 日(金)午後2時 50分頃、東日本大震災の発生です。長く続いた地震は怖かったです。しかし 高齢者を預かる私たちは 片時も自分ごとにかまける暇はありません。// 在宅生活者にはオール点検に職員は走り、家財の転落等に すぐ手当てができました。// 300食を越える夕方の配食はエレベーターが止まっていたため、20階以上のお宅にまで 登ってお届けしました。 // デイサービスでは、4階から降りるのに、一人がオンブ、一人は後ろで安定の役目、一人は前方で転がり落ちないようブレーキの役目。また、一人ひとりのご自宅の安全を確認したあと、ご利用者をお届けした先方では、ふたたびオンブで高層階まで、ふたたび 三人で一役。最後のお届け後 気がつくと夜の九時を過ぎていました。// 特養では、2階・3階に夕食の60食をどうして運びましょう?でも、思案する間もなく「人の手の輪」がアットいう間にでき、リレーワークで次々とお盆の手渡しで運び上げられました。// 気が付いたら、バスも電車も不通。歩ける人は歩き、自転車の貸し出しで帰る職員、どうにもならない40人たちは 施設に宿泊です。厨房は臨時の炊き出し、寝具と寝場所はパールの中のほか、隣の公園の町会集会室を貸して頂き、ごろ寝です。私は“こんな時のため”布団・毛布 20組余を自宅から持参・保存していたものを使いました。10年ぶりに役立ちました。

♣ 思い返せば、これら三つの危機は、手前みそながら ほぼ100点満点で乗り越えられた、と感じています。この忙しい出来事の中、私自身が個人でできたことと言えば、ほんの百分の一、しっかりした手ごたえある仕事は みな職員たちの賜物です。

♣ もしこれらを評価するとすれば;① 正しく必要な行動を自ら見つけ、② お年寄り それぞれごとに異なる事情を素早く判断し、③ 労働をいとわず責任を果たし、④ 設定した目標を自主的に達成する;①から④まで 本当に素晴らしい評価ができます。文頭で述べた 教育基本法が伝える通りの目的達成であった と思います。もちろん、職員各自の意欲やレベルが高かったことも成果に大きく関与しましたが、パールの「安全教育」が もし“個別の安全通達”の形式だったとしたら、これほどの成果を上げなかったのかも知れません。つまり、私たちが行っている「一般教養の応用による“安全教育”はキチンと機能した」と自己採点いたしました。いかがでしょうか?

職員の声

今回は「職員の声」欄はありません。「品質会議」を、地震のため、一回スキップしたためです。地震・原発事故のため、電気・交通などの安全要素が不十分で、職員の夕刻の時間を安定的に確保できませんでした。ご了承ください。
プロフィール

ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
安全管理 ふじひろのページ

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