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(125) 三方一両の損

  (125) 三方一両の損 (さんぼう いちりょう の そん 

昨今の日本の世情は“ギスギス”して、心休まぬところがあります。本来の日本人は「農耕の民」です、ゆったりと生活を楽しみました。今日は、まずイントロに「三方一両の損」という江戸の小噺をしましょう。

大岡越前の守といえば、江戸南町奉行の人気者、「大岡裁き」でも有名です。「熊八:よっ、佐七、聞いたかい? お奉行様の名裁き」「佐七:知らねえぇなぁ」「熊八:知らねぇって、町じゃこの話でもちきりだぜ」「佐七:へぇ~そうかい」. . . . で始まる、まるで落語みたいです。粗筋は:街である大工が小判三両入った財布をなくした。たまたま、それを拾った左官屋が大工に届けた。ところがその大工、「いったん落としたものは、もう俺のものじゃねぇー、お前、自分のものにしな!」とつっ返す。頭にきた左官屋は「この野郎、礼も言わず何をぬかす、俺様を盗人扱いする気か?!!」と大喧嘩が始まる。周りの人たちは、収拾がつかず、とうとう南町奉行に、この争いを届けて、お裁きを頼んだ。騒ぎの事情を聞いた越前、腕を組んで大工と左官屋にこう申し述べた:ここにワシの金 一両がある;この一両をお前たちの三両に合わせれば四両にあいなる;その四両を半分に分けると二両が二つできる;お前たちは、二両ずつを手にせよ;そうすれば、お前たち二人とワシの三人が、「三方一両の損」となる、納得できる裁きであろう!!

♣ これが大岡越前の名裁きです。おかしいでしょう? でも私はこれが「日本人の原風景」ではないかと思うのです。外国では考えられない“けんか”です。だからこそ、落語にまでなって、日本人に愛された大岡越前の守なのです。

♣ ところが「高度経済成長」が終わった1990年の頃から現在に至るまで、この21年間には、ヘンなことがいっぱいです。① インフルエンザで紛らわしい発熱を病院が診察拒否! なんてことでしょう! 言い分は:発熱患者を診察すると、へんな噂がたって、一般の患者さんがたが病院に寄りつかなくなる、というものです。② 女の子たちのお尻を蹴る小2の男の児童、教師が胸倉をつかんで注意をしたら、児童の母親が提訴・罰金を求め、1・2審は有罪・罰金、最高裁で無罪。信じられますか? ③ 酒くさい運転者を捕まえたら、なんと交通取締の巡査管。民度(みんど)の低下が著しいです。

♣ こういう現象を「モンスター現象」と呼びます。たとえば、モンスター両親、モンスター教師、-患者、-医師、-裁判官、―政治家などなど。

♣ 私たちの周りでもあるのは「胃瘻」と「透析」。ある大病院では、胃瘻を年間 60~70つくるそうです。理由は? そうしないと、病院ベットは点滴老人であふれ、破産しちゃうので、胃瘻をつけて、一般施設に戻します。パールでも、胃瘻を付けない希望のご家族が、イザとなると、「つけて下さい」が少なくありません**。透析もそうです。その上、この問題は「他人ごと」ではなく、いつ自分や家族に起こるか分からないのです。他人を責めにくいです。

♣ 夜12チャンネル 小谷真生子の番組 W.B.S.:日本の子供は心臓病があっても、外国に行って臓器移植で治してもらえるし、費用は国内カンパで何億円も集まる。しかし、日本国内では「法律によって」15歳以下の子供から移植用の臓器を取り出してならない、とあります。おかしいではありませんか? と小谷真生子は問います。私はフト、「三方一両の損」を思い出しました。そうです。外国に行って助けてもらうのであれば、外国の人を、日本人の臓器で助けてあげるのが筋! たとえ損であっても、助け合い、仲良しになる筋書きならば、その道を歩もうではありませんか? それが「日本人の原風景」であると私は信じます。介護の精神に反する「モンスター現象は、もうなしね!」で行きたいと思います。

  参考: 安全管理 # 54 : モンスター。 **安全管理 # 76 : 胃瘻のメリット・デメリット。

職員の声

声1: 大岡越前の御裁き、「いき」ですね、世のなか 欲が尽きず 満たされない人が多すぎる、助け合いの喜びを忘れてはいけません。

声2: 古き良き日本の習慣から学びたい;ただし良い習慣だけ ですよ。

声3: たとえ自分が損しても、相手の“得”=“徳”に配慮することかな、と思います;ケアする心も同じです(係り:真面目な者を利する大岡裁き、福祉の考え方でもありますね)。

声4: 病院を受診して「正常」と診断されると、料金を踏み倒す人が増え、事務長たちが困っているそうです;誠に“腹立たしい !”。

声5: 本当の正義と自己主張は違う;モンスターは正義ではない

声6: 部活動中 落雷で死んだ高校生、裁判所は校長を有罪・罰金刑としました;モンスターは高校生の家族?それとも裁判長?(係り:裁判長は自分の昇進とマスコミを気にして、ヘマをやることがあります)。

声7: 臓器移植には「死生観と倫理」がからみます(係り:よその国の臓器はもらうけれど、日本の子供の臓器はあげないという身勝手な国民性が卑しいのです;今の日本は大岡越前の心を勉強し直さなければなりません)。
 
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ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
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