(157) ホメオパシー (同症療法) と 混沌(こんとん)

  (157) ホメオパシー(同種療法) と 混沌(こんとん  

今日のお話は「治療法」についての話題です。

♣ 治療とは「病気を治す」ことですね。でも ちょっと考えて見ると、治すまえに「病気って何だ?」という 実務的な問題に突き当たります。だって、病気でないモノを治すって、なんだかインチキ臭い でしょう? そこで病気とは何か?という定義 を申し上げます。これは「パールの2級ヘルパー講義」に出てきます。つまり 病気とは ①:感染、②:変性、③:腫瘍、この三つが全てです。① の感染は「バイキン」が体にくっついて現われた症状;② の変性は「いったん 出来あがった体の細胞の数・質が衰え 変わるもの;③ の腫瘍は「新しい異物の細胞が体に発生」するするもの —— ガンです:以上で病気の全てが説明されます。

♣ では、病気を治す「治療法」には どんなものがあるでしょうか? テレビで「漢方療法は根本療法です」という広告の声をお聞きの方も多いでしょう。物ごとの「切り口」にもよりますが、三大治療法① 根本療法、② 対症療法、③ 同種療法です。

♣ ① の根本療法は「病気の根っこ」から 全てを治す、という療法ですから 理想的な治療法ですが、そのためには まず「病気とは何か?」を問わなければなりません。これが案外に難しい。簡単に「肺炎」の治療法は?と問えば、肺炎菌の治療、つまりペニシリンで ほぼ100% 的中します。かの有名な イギリスの首相・ウインストン・チャーチルは「直前に発見された抗生物質・ペニシリン注射で肺炎による死を免れ、第二次大戦を指導してイギリスの戦勝栄誉をもたらした」と言われます。世界の近代医療は、この事件により、実は古代医療とはっきり訣別しました。

♣ ② は対症療法です。これは「病気の根っこ」を見つけるという ややこしい哲学を避けて、「症状への対決」をする方法です;熱があれば解熱剤を、痛みがあれば鎮痛剤を用いる、という簡便な療法です。「病気の根っこ」をパスする この方法は 現在の医療の主力でもあります;だって「哲学不要」ですもの。その代わり、「やまいをこじらせる」という欠点もあります。

♣ さて、世界人口が70億人に近づいた現代の幸福な地球人たちは ①(根本療法)もダメ、②(対症療法)もダメというジレンマに悩む ことが多くなりました。具体的には どんな悩みですか? その 筆頭に来るものが「寿命の延長」です。「寿命とは何か?」という難問がありますが、でも 年齢に関係なく、誰でも「寿命」が終わりに近づいたと感じれば、それを乗り越えたいと思うでしょう? この願いに対して ① の「根本療法」が役立つでしょうか? ② の「対症療法」が有るでしょうか? いずれも「無さそう!」ですね。介護保険は ② へ貢献していますが、もう限度一杯になっています。

♣ さて そこで工夫されたものが ③「ホメオパシー(同種療法)」です。実はホメオパシーの源流は150年以前に提唱されていましたが、近年 それが復活してきたのです。「ホメオ = 同じ;パシー = 療法」と言う意味です。具体的には「喉が痛む ときに“しょうが湯”を飲む」とか、「鼻水やくしゃみにはネギを首に巻く」というような療法であり、症状と同じ刺激を与えると“効く!”という発想 です。和方・洋方に数多く あります。その一部に「逆種療法」というのもあり、「毒薬」も使います;毒をそのまま飲むと人は死にますが、それをウンと薄めて使うと 万病に効く、とされます。その薄め方といえば アボガドロの数(6×10の23乗)ほど薄める と言います(湖に一滴の毒というほどに薄める)。アボガドロという人は 19世紀のイタリアの科学者で、1モルの原子は、その原子の種類の違いによらず、常に6×10の23乗個である、と証明した科学者です。微量の有害放射線を含むラジウム温泉なども この口かも知れません(→ 増富(ますとみ)・三朝(みささ)・有馬(ありま)温泉など)。  同種療法も逆種療法も 効くと信じる人には有効となります。

♣ こうして見ると、人間というもの は、正しい論理で 正しい方法によって進むと、所定のご褒美をもらえるけれど、なかなか そうでない場合も多い、と見られます。後者の理由は、病気の ① ② ③ を見極めず、治療法の ① ② ③ さえも無視するから であり、最後には「お祈りによる治療法」が万能薬となるだろうからでもあります。まことに 人の心は 混沌こんとん)としております。

   参考:パールの安全管理 # 149 : 放射能と私たち

職員の声

声1: 病気は「三分類される」って初耳です;私はそれを2級講座で習ったのかな?それとも忘れたのかな?(係り:ホメオパシーはギリシャ語です;つまり病気と似たようで別な刺激が有効だと構えます)。

声2:寿命の延長」や「寝たきり」は病気なのですか?(係り:お産」や「怪我」「性格」は病気ではありませんね、しかし取り扱うところは病院です;また 寿命が問題になる高齢者の場合、病気分類の ①感染症 ②変性症 ③新生物は すべて 関与します;こうなると「病理」と「生理」は不可分となります——つまり「寿命」や「寝たきり」の問題は 治療の世界であり、また お祈りの世界 でもあるのです)。

声3: 病気の種類の①②③、その治療法の①②③、いずれも奥深い説明を伺いました;ガンの正規治療法で苦しんだ私の友人、ホメオパシーに転向したら 「嘘」のように楽になりました;しかし新聞は「ホメオは医療ではない」と責めます;どちらが本当ですか?(係り:苦しみから救うのが本筋だと思います)。

声4: ナイチンゲールは言っています;体の自然治癒力を引き出すこと;そのために必要な要素は新鮮な「空気・水・光」である、と;天寿にあっては、苦痛なく見守る環境の配慮——薬がすべてではありません。

声5: お婆ちゃんの智恵は 本来 良いことなのですね?(係り:Yes !! しかし、今や 日本の独り暮らし世帯は30%に達するので . . . )。

声6: 自分の体を再利用する治療なら 拒絶反応が少ないと聞きます(係り:今後 遺伝子技術の進歩で「もう一人の自分」を生かしておき、いつでも 自分への臓器移植が可能となる日が来るかもしれません;しかし それには 激しくお金が掛かり、倫理やエコの精神に反します)。

声7: でも、人の命は地球より重い、と言いますけど(係り:その考えは現実的でしょうか?いまや 世界人口は今年の10月で70億人に達します;地球が70億個も必要 となります)。

声8: 私はホメオの経験があります;処方された粒薬は砂糖のように甘く、中にはアボガドロの数ほどの有効成分があるとのこと、ただし私には効きませんでした(係り:人間の持つ多様性は 一つの法則で制御しきれるものではありません;私は皆さま方に申し上げます:ホメオパシーは“有効”ですが、それでビジネスをしないよう ご注意願います)。


  
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ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
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