(189) 「死にたい ! 」と言う人

 (189) 「死にたい!」という人  

 介護の場面で「死にたい ! 」「死んでやる ! 」とご利用者が語ることに しばしば遭遇します。

一人目の事例 は、失禁をしたまま垂れ流して歩くので、自室はもちろんマンションの共有部分まで悪臭が漂うようになってしまった方。とうとう臀部が広範囲にただれてしまい、救急車を呼んだのに、病院には行かない と拒否 され「ここから飛び降りてやる」「死んでやる」などと暴言を吐かれていました。しかし、翌日には 職員に「入院したい」と訴え、すなおに入院;今ではパールの暖かいケアを受け入れるようになって、時折「ありがとう」との言葉が聞かれるようになりました。

もう一つの事例 は、2~3年前からパールと関わりのあった方ですが、自宅への訪問や介護を拒否し、「入院した時の御世話と 死んだ後の“献体”だけをパールに頼みたい」と言っておられました。しかし、とうとう体が動かせなくなった ある日、電話が掛かってきて 私(理事長)にこう言います:「次の三つの方法のうち 一つを選んで下さい :―― 第一は「ナイフで喉を突くこと、第二は入院・治療を受けること、最後は どこかの施設に入ること」。

♣ 唐突な電話内容でしたが、私は答えます:――「1 は駄目ね、バツ。2 はすぐ出来る。3 はすぐには難しいけれども、できるわね。」そして、私の訪問後、すぐ救急車で病院へ。病院でも最初は気難しかったようですが、看護師さんが素晴らしい。上手に受け止め、愛情で包んで下さいました。今では、毎日行く職員や看護師に「有難う」と率直に言えるまでになりました。

♣ 「死にたい ! 」と言う裏側には「寂しい」、率直に「助けて ! 」と言えない心理があるのではないでしょうか?「自分は 大事にされ、元気に生きていたい ! 」とおっしゃりたいのでしょう。だから、初めのうち拒否していても、関わる人たちの尊重する態度や愛情に触れるうちに「有難う」と言えるようになります。人嫌いの方でも きっと 受け入れて下さる ようになるのです。

♣ 大きな愛で ご利用者を包んであげましょう !

職員の声

声1: 「死にたい ! 」という言葉を聞くと、一瞬ドキッとします

声2: 「死にたい ! 」とおっしゃる方はたくさんあり、中には自殺を試みた方もあります;“私はじきに結婚しますが、その時まで待ってね」と話しかけることもありした。

声3: 「死にたい ! 」と言う方に対し、私は否定せず、ただお傍にいる事だけを心がけています。

声4: 「死にたい」 = 「大事にされて生きたい」と学びました;死にたい = 助けて = 甘えちゃおう、となる人もあります(係り:中には”お迎えがなかなか来ないので どうにもならん !”とつぶやく男性もありした;“閻魔(えんま)さまにもご都合 があるのだろう”と笑った一時でした)。

声5: 介護は、職員の「人間性が問われる仕事だ」と、つくづく再認識しました(係り:ビタミン「愛」が対応の基本ですね)。

声6:気力・体力から 死ぬこともできず、この問題は「どう生きれば良いのか? 」という問い掛けだ、と思いました。
プロフィール

ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
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