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(218) アルツハイマーのワクチン

(218) アルツハイマー の ワクチン  

ワクチンとは「予防接種」のことです。その歴史は、ご存知、イギリスのエドワード・ジェンナー天然痘てんねんとう)の被害から我が子を守るために工夫したのが始まりです(1796年)。乳搾りの女性達は 天然痘に近い 牛痘ぎゅうとう、ワクチニア)に罹りますが、症状は軽く 死亡することはありません。そこでジェンナーは 我が子に「牛痘」を植え付けてみました(接種という)。すると、彼の子は 天然痘が流行時にも それに罹患しませんでした。以来、牛痘接種は社会に受け入れられ、これをを「ワクチン」と言うようになりました。その原理は何か?後の研究で「牛痘ウイルスの抗原は毒性が弱いが 天然痘の抗原と類似であり、接種されると 生体側に天然痘の抗体ができる」ことが分かりました。これが 抗原・抗体の免疫反応のハシリでした。

免疫とは“免(めんずる)疫(病気を)”という意味で、体内に「病原= 抗原」を無効にする「抗体」を作ることです。その原理が分かるにつれ、各種の感染症に対するワクチンが開発され、我々“おとな”は その恩恵にあずかって 今日があります。

♣ ここで言う「抗原」とは ある程度以上の大きさ(分子量)を持つ物質である必要がありました。たとえばウイルス、細菌、花粉などです。これらが外から体内に入ると、体の中で 既にできていた「抗体」(免疫グロブリン)と反応して退治され、病気を免れることができます。さらに、近年の研究が進むにつれ、「抗原」といわれる物の範囲がだんだん広がって来ました。

♣ 抗原・抗体反応の応用で身近なのは「花粉症」ですね。花粉には いろいろな種類があるので すぐ全部有効とはなりませんが、ワクチンを使う意味は了解できます。また、子供が罹りやすい各種の伝染病の予防接種も理解できるでしょう。これから冬に向かって脅威をもたらすインフルエンザのワクチンも同じことです。

♣ ちょっと変わったワクチンとして「抗癌ワクチン」というのがあります。百年ほど前に、アメリカのコーレイ博士が がん患者に 喉から取った連鎖球菌を感染させると ガンが治った、という発表をし、半世紀のあいだ「標準治療法」となりました。しかし近年の抗原抗体反応では説明しにくい「インチキ療法」とされ、ひところ捨てられましたが、また復活しています。日本で行われた「丸山ワクチン」も その一つです。今後も発展が期待されます。

糖尿病にもワクチンが開発されました。まあ、職員の皆さん方が ご存知のように、今でもインスリン注射はポピュラーですよね。I型の糖尿病は自己免疫不全により、膵臓のベータ細胞(インスリン分泌細胞)が壊れたために発生し、日本では糖尿病の5%程度あります。ワクチンはベータ細胞が破壊される前の小児期に予防接種すれば有効です。そのほか「肥満の予防接種」「タバコの予防接種」まで開発中で、何億人もの患者さんたちが その恩恵を受けることになるでしょう。

♣ さて、そこでアルツハイマーの予防接種に入ります。アルツハイマー病の発見は1907年;それ以前にはなかったのか?との質問がありますが、だぶん あったでしょう1) 。ただ報告数が少なくて、社会問題にならなかっただけです。

♣ アルツハイマー病の原因は一つではないようです。現在 説明されるものは:- アミロイド・ベータ・ペプチッドという物質が 老化とともに脳細胞の中に沈着し 脳細胞の機能を失わせる、というものです。したがって、このペプチッドを抗原として認識する抗体を作成し、予防接種すれば有効でしょう。この方法は 1999年、アメリカで298人のヒトで試験されたのですが、「効きすぎた?」のかどうか、18人が強い「脳炎」を起こし、6人が死亡しました。死後解剖では 脳内の「老人斑」(ペプチッド)が消えていたそうですが、残念 このワクチンは実用には至っていません。注射が「効きすぎる」ようなら、「飲んで効く」経口薬の開発も ただ今 進行中です。

♣ さて、これからが私たちの役割です。これらのアルツハイマー病の方々が 将来 病気から救われたら、世の中は お年よりで一杯になるでしょう。平均年齢が一歳 増すごとに 国は1兆円の支出増加です2~3) この矛盾は みんなで理解すべき課題となるでしょうが、あなたの意見を述べてください。

   参考:パールの安全管理  1) # 2 : 痴呆以前。 2) # 188 : 国債残高と高齢者福祉。 3) # 200 : 増える独居高齢者。

職員の声

声1: アルツハイマー・ワクチンとは 初めて聞きますが、有効な方法であれば、該当者の「物忘れ」や「人格の崩壊」が防げるし社会復帰を通して生産性が高まり、出費は減る と期待されます。

声2: 介護の現場で見る年齢を考えれば、生産性が高まるという期待は、たぶん ウソ臭い係り:若年性認知症なら 発症が遅くなるかもしれませんね)。

声3:高齢者医療は 現在でも混迷しています、たとえば 救命・透析・胃瘻・中心静脈カテ・在宅酸素などは いま適正でしょうか?ワクチンによって高齢者がさらに一歳 高齢となれば、一兆円の余分なお金を いったい どこから持ってくるつもりですか?高齢者医療は再検討すべきです(係り:私は一案 3, 4) として:人手に代わるロボットの導入 、 医療処置の定年制 、延命医療は私費で または しない を提唱しました)。

声4: 私は定年などを撤廃し、たくさん働き たくさん税金を払ってワクチンの実用に協力します。

声5: 人生50年が いまや 人生90年になりました;世界一ですよ、これで満足しませんか? 介護の現実を見ると、これ以上の寿命は「自然生命の営みをねじ曲げる」ような気がします。

声5: 社会全体のことを考えれば、高齢者は これ以上の治療に目を向けず、自然な状態に任せるという決断も必要ですワクチンは若者に適応を限るのが良い。

声7:老人斑」が出てくるのは、老人ですもの 当たり前です;老人の治療は もう限度いっぱいなのでしょう;老人には心の「不安」がないような社会を提供してあげたいです。

声8: 私はアルツハイマーになりたくありません;ワクチンができたら、ぜひ 私に接種をしてください

無限な高齢に賛成する人、反対する人;でも その心は優しい人ばかりでした。

参考: パールの安全管理 4) # 216 : 介護保険制度の動向。
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ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
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