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(237) 福祉は政府の姿勢に依存か

  (237) 福祉は政府の姿勢に依存か   

  福祉の将来を占う視点で 政府の“基本姿勢”の“おさらい”しましょう。1989年、ベルリンの壁崩壊で、共産主義より優れていると判明した「新自由主義」。この半世紀の世界は 主に新自由主義で切り盛りされてきました。ところで新自由主義って何ですか?

♣ 古い世界は、国によってスタイルは異なるものの、何千年も続いた「王政主義」でした。200年まえのフランス革命、150年前のリンカーンの演説(国民のための政府)以来、諸国の政治の形態は「民主主義」に収束しつつあります。しかし、経済の形態は いまだ 様々です。せっかく王さまの重圧から自由になったのだから、 ① 自由主義の経済は 個人や企業の自由に任せることにより繁栄するでしょう。そこで、国家の役目は 主に「治安維持・防衛」の役割で十分、という「小政府主義」でした。革命で得られた「自由・平等・相互扶助」をモットーにして、百年ばかりは それで世界は栄えましたが、好事魔多し です。

♣ 王様がいなくなっても、人々は「既得権」を離さず、「相互扶助」を ないがしろにし、王様に代わる大金持ちが現れて 多数の貧乏人が苦しむ社会がありました。大恐慌(1929年)や第一次・二次世界大戦の経験を経て「小政府では 安心できない」ことが判明、「救貧」を目指す政府が求められるようになりました。つまり、政府が みずから 減税・民事保護・完全雇用・福祉の充実などを目指すのです。これなら当然、官僚組織は拡大し、 ② 大政府主義 になります。典型例はイギリスです。2度に亙る世界大戦を経て、イギリス国民はヘトヘトになり、政府は「揺りかごから墓場まで」という社会福祉政策を打ち出して国民を守りました。

♣ でも、人の心というものは一筋縄で行きません。せっかく大政府で国民を守り 私企業も国有化し 労働者は保護されたのですが、イギリス国民は たちまち働かなくなり、行きつく先は「イギリス病」でした。日本だって似ていますよ。まず公共事業や利益団体が肥大化し、能率よりも既得権の保持や目先の利益が優先され 社会全体が閉塞し、実務よりも マネーゲームのほうが肩で風を切ります。大政府でなければ出来ない「年金・医療・福祉」が、経済基盤の弱さにもかかわらず いつの間にか「国民の当然の権利」として主張され、国の借金を押し上げます。

♣ どこの国でも、国民を選挙目的で保護すれば、やがて「過保護」に進むのは“時の問題”です。百円あげれば千円よこせ;保護をすれば 倍の保護をせよ、となる。その果てに イソップの“キリギリス問題”に直面します。今、ギリシャやイタリアで発生しかけているのは この過保護の結果でしょう;日本だって 他人事と 笑えません。国民の保護要求は高いけれど 誰がお金を払ってくれるの?

♣ これを解決しようとして現れたのが ③「新・自由主義」 です。新自由主義は、 小政府主義 を目指し、人件費や福祉を圧縮します。要するに自助努力を推し進めます。頑張った人が その成果に応じて報いられる---小泉元首相がアメリカと共に これを訴えましたね。言ってみれば「働かざる者 食うべからず」です。まあ、それは働ける人の理屈であって、世の中は そんなに簡単ではない。だって、子供は別としても、病気の人・稼ぎの無い人はどうすれば良いのでしょうか?

♣ この不満を受けて現われたのが現在の ④「社民主義」 です。この主義の特徴は「国民の生活が苦しいのは 個々の国民が悪いからではなく 社会が悪いのだ、社会を変えれば良くなる」と考えます。社会を変える、とは「打ち出の小槌主義」であり、無資源国の日本が これを行えば、日本はギリシャなどのように「借金倒れ」になるでしょう。政府の役目はどんどん肥大し、それを支持するための税金は増えます。頑張る人は税金の重さに潰され、生活保護者も増えます。したがって、借金体質の「社民主義」は 問題解決型と言えません。

アー、困ったな ! 思い返せば、日本人は150年前まで ずっと「王政」で暮らしてきたのです。それ以後、頭の冴えた 数多の秀才たちが考え抜いたベスト4が「自由主義、大政府主義、小政府主義、社民主義」でした。でも、いずれも 変わる時代の矛盾を解決できません。

♣ パールの立場の あなたは どんな“主義”を選びますか? 私は政府の主義・思想よりも 「お年寄りの 良い生きざま」に着目したいと思います。つまり老人は ① 長寿なだけでなく、② 良きQOLを、さらに ③ 社会貢献へ意欲を持って欲しい。これが可能となる政治思想を求めたいと思います。

♣ 他人がしてくれるのを待とう、という“旦那様”で日々を過ごすのではなく、素人芸でもよいから“日曜大工”で人生の最期を仕上げてみませんか。そのほうが きっと 本人の幸せになると思います。

職員の声

声1: おっしゃる通り、働けるうちは働きたいです;社会貢献は人の生き甲斐です(係り:スエーデンの例:男の理想は75歳まで働き、80歳で寿命を迎える(年金は5年利用するだけ):逆にギリシャの例:20歳から40歳まで働けば、年金生活に入いれる(現役時代の96%の年金を長期間貰う)→ 運命的な違い ! ですね)。

声2: 王政から 望ましい民主制に変わったのに、社会問題は相変わらず深刻です;理想社会とはどんな社会でしょうか?(係り: 楽(らく)して贅沢したい、という人間の貪欲性どんよくせい)が続く限り、実現は難しいです)。

声3: 全国民が福祉によって安心したいと願うのは「絵空事」なのですか?(係り:この世は、エネルギー保存の法則から免れられない——全員が楽(らく)できるエネルギーが欲しいのなら、よそから取ってくれば良い;200年まえ、西欧の植民地主義は それをやって 楽をした一時期があった;でも植民地にされたほうは悲惨な目にあった)。

声4: 昔からいろんな形態の政治が行われてきましたが、全国民が喜ぶ政治形態はまだないのですね?(係り:あなたは宝くじで100万円当たって大喜び;でも弟さんの当たりは1,000万円だった、とする;あなたの喜びは半減しますね;全国民を ねたみのない幸せにすることは、きっと神様にもできないでしょう)。

声5: たとえ その人が弱者であっても その人なりの自助努力はできると思う;それが貴いことです。

声6: 今 東日本大震災にあって、社会貢献の一番立派な後期高齢者は天皇陛下」だと思います(係り:すごい ! )。
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ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
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