(259) カルシウム ご飯
(259) カルシウム ご飯
今日は サプリメントの一種である カルシウムについて パールの整形外科嘱託医であるY先生にお話を伺いました。「カルシウム」入りのご飯を食べると、高齢者の骨そしょう症の防止効果があるのか?というお話です。医学的に、経験的に いかがなものでしょう
☛ <Y先生: - 効果が「あるという説」もあるし、「無いという説」もある。
☛ 「貧血があるか、無いか」の場合でもそうであるが、その人の性・年齢・状態などにより、判定基準は異なる。カルシウムの場合、一日 600mg が必要とされるが、それは成長期や授乳期の人に関する問題であり、80歳や90歳を越えて、はたして数値通りの摂取が必要なのだろうか?一般にご飯にカルシウムを炊き込むのは、数字面(すうじづら)を合わせるのに役立つが、お金がかかり、ご飯そのものの味を落とす。
☛ 研究によると、カルシウム・サプリメントにより、血中のカルシウムは少し増えるが、骨折の頻度は変わらない。だって、骨折の原因は 年齢と「造骨細胞・破骨細胞のアンバランス」によるのであり、血中濃度に依存するわけではない。ちなみに、整形外科ではカルシウムの摂取について、血中濃度の指導をすることはない。
♣ 私はY先生に、カルシウム以外のもの、たとえば「貧血(鉄分)、血中のたんぱく質であるアルブミン、膝の関節などに不足するといわれる軟骨成分」などについても お訊きしました。先生の基本的お答えは こうです:- 口から入った食品は 胃腸ですべて基本分子に分解されたあとに吸収される。つまり「でんぷん質」はブドウ糖に、「脂肪」は脂肪酸とそのエステルに、「たんぱく質」はアミノ酸に分解されたあと吸収される。その後、肝臓で免疫的に自分自身の蛋白に作り変えられる。豚の肉を食べたから あなたの体のどこかが豚の肉になる訳ではない。つまり、あなたが食べたもののうち、あなたの体が必要とするものの基本物質だけが、体に残る。だから 検査で貧血があるからって、鉄剤を飲めば有効という訳ではない 1) 。アルブミンや軟骨成分も、他のサプリメントもすべて 同じ原理が通用する;つまり問題は、あなたの体が それを 必要としているか否かに懸かっている。科学的、と称する広告類も、疑ってかかるべき である。
参考: パールの安全管理 1) # 241 : 70万人からの正常値。
職員の声
声1: パールの厨房では カルシウムご飯を提供していました;計算によるとカルシウムが一日100mgほど余分に摂取されるはずでした(QP カルシウムご飯の素の液剤を使用)。これは牛乳100ccまたは「わかさぎ」5~6尾 摂ることに相当し、便利です。そこで保健所に問い合わせると「なるべく食品として摂るように」との返答でした;今後 再検討します(係り:カルシウムは複合的に摂取すべきでしょう;今 使用中のカルシウム液剤のコストは一ヶ月\6,000、一年で\72,000のコストです。血中のカルシウム測定はしていませんが、パールでの転倒・骨折の頻度は相変わらず です)。
声2: カルシウム添加食と「有効」「無効」の両説があるなど 考えもせず使っていました(係り:声の大きい広告で無駄金を失わないこと ! )。
声3: 私はパールのお米にサプリメントが使われていた、とは初めて知りました。
声4: 食事摂取基準を満たすため、安易にCa補給を考えていましたが、以後、過不足のないよう、副食の中で工夫します。
声5: Caも摂り過ぎると 腎結石などの病気を発生させ、また、サプリメントのCaは骨に取り込まれない、とも聞いています(係り:私の子供の頃、鶏(にわとり)を飼っていた頃の経験ですが、石台の上でサザエの殻を金槌で割ると、何羽もの雌鳥(めんどり)が集まりサザエの殻をついばみました;雄鶏(おんどり)は寄り付きませんでした:サザエの殻に おいしい「味」があるとは思えませんが、雌鳥にとって 卵を産む必要があるので、Ca補給は本能的に必要なのですね)。
声6: 私は食事時間が不規則なので、いろんな種類のサプリメント(ビタミンとCa)を飲みますが、それらが無効と聞いてショックです(係り:お年寄りや若者のポケットから 一日 100円から200円のお金を、広く、浅く、うまく、抜き取る のが その道の業者の腕前です;取り締まられるほどの害がない限り、自己満足で どうぞ ! ) 2) 。
参考: パールの安全管理 2) #240 : 栄養不足を どう補うか?
今日は サプリメントの一種である カルシウムについて パールの整形外科嘱託医であるY先生にお話を伺いました。「カルシウム」入りのご飯を食べると、高齢者の骨そしょう症の防止効果があるのか?というお話です。医学的に、経験的に いかがなものでしょう
☛ <Y先生: - 効果が「あるという説」もあるし、「無いという説」もある。
☛ 「貧血があるか、無いか」の場合でもそうであるが、その人の性・年齢・状態などにより、判定基準は異なる。カルシウムの場合、一日 600mg が必要とされるが、それは成長期や授乳期の人に関する問題であり、80歳や90歳を越えて、はたして数値通りの摂取が必要なのだろうか?一般にご飯にカルシウムを炊き込むのは、数字面(すうじづら)を合わせるのに役立つが、お金がかかり、ご飯そのものの味を落とす。
☛ 研究によると、カルシウム・サプリメントにより、血中のカルシウムは少し増えるが、骨折の頻度は変わらない。だって、骨折の原因は 年齢と「造骨細胞・破骨細胞のアンバランス」によるのであり、血中濃度に依存するわけではない。ちなみに、整形外科ではカルシウムの摂取について、血中濃度の指導をすることはない。
♣ 私はY先生に、カルシウム以外のもの、たとえば「貧血(鉄分)、血中のたんぱく質であるアルブミン、膝の関節などに不足するといわれる軟骨成分」などについても お訊きしました。先生の基本的お答えは こうです:- 口から入った食品は 胃腸ですべて基本分子に分解されたあとに吸収される。つまり「でんぷん質」はブドウ糖に、「脂肪」は脂肪酸とそのエステルに、「たんぱく質」はアミノ酸に分解されたあと吸収される。その後、肝臓で免疫的に自分自身の蛋白に作り変えられる。豚の肉を食べたから あなたの体のどこかが豚の肉になる訳ではない。つまり、あなたが食べたもののうち、あなたの体が必要とするものの基本物質だけが、体に残る。だから 検査で貧血があるからって、鉄剤を飲めば有効という訳ではない 1) 。アルブミンや軟骨成分も、他のサプリメントもすべて 同じ原理が通用する;つまり問題は、あなたの体が それを 必要としているか否かに懸かっている。科学的、と称する広告類も、疑ってかかるべき である。
参考: パールの安全管理 1) # 241 : 70万人からの正常値。
職員の声
声1: パールの厨房では カルシウムご飯を提供していました;計算によるとカルシウムが一日100mgほど余分に摂取されるはずでした(QP カルシウムご飯の素の液剤を使用)。これは牛乳100ccまたは「わかさぎ」5~6尾 摂ることに相当し、便利です。そこで保健所に問い合わせると「なるべく食品として摂るように」との返答でした;今後 再検討します(係り:カルシウムは複合的に摂取すべきでしょう;今 使用中のカルシウム液剤のコストは一ヶ月\6,000、一年で\72,000のコストです。血中のカルシウム測定はしていませんが、パールでの転倒・骨折の頻度は相変わらず です)。
声2: カルシウム添加食と「有効」「無効」の両説があるなど 考えもせず使っていました(係り:声の大きい広告で無駄金を失わないこと ! )。
声3: 私はパールのお米にサプリメントが使われていた、とは初めて知りました。
声4: 食事摂取基準を満たすため、安易にCa補給を考えていましたが、以後、過不足のないよう、副食の中で工夫します。
声5: Caも摂り過ぎると 腎結石などの病気を発生させ、また、サプリメントのCaは骨に取り込まれない、とも聞いています(係り:私の子供の頃、鶏(にわとり)を飼っていた頃の経験ですが、石台の上でサザエの殻を金槌で割ると、何羽もの雌鳥(めんどり)が集まりサザエの殻をついばみました;雄鶏(おんどり)は寄り付きませんでした:サザエの殻に おいしい「味」があるとは思えませんが、雌鳥にとって 卵を産む必要があるので、Ca補給は本能的に必要なのですね)。
声6: 私は食事時間が不規則なので、いろんな種類のサプリメント(ビタミンとCa)を飲みますが、それらが無効と聞いてショックです(係り:お年寄りや若者のポケットから 一日 100円から200円のお金を、広く、浅く、うまく、抜き取る のが その道の業者の腕前です;取り締まられるほどの害がない限り、自己満足で どうぞ ! ) 2) 。
参考: パールの安全管理 2) #240 : 栄養不足を どう補うか?