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(264) 灰 色 の 人

(264) 灰 色 の 人    
  
パールでは「ヒヤリハット・レポート」が活用されています。去年のデイ・サービスのレポートを集計してみると 多い順に次のような成績でした:- 返却忘れ(35件)、送迎ミス(11件)、転倒(10件)、連絡忘れ(5件)などです。職員間で検討会を開いたのですが、この3年で 頻度も順位も ほとんど変わりません。職員の「心」に なにか欠点 があるのでしょうか?

♣ 精神科 < O 先生 > に相談した結果です:-① 「集中していたか? 」:気もそぞろ では、エラーが起こりやすい。新人教育に手抜かりは無かったか? ちゃんと指差し確認をしたか? ② 「体で覚えよ ! 」:教科書的な解答は、いざという時に役立たない。とっさの事態に対応できる方法を体で覚えておくこと。③ 「灰色の人を念頭に置く」。たかが「杖」、たかが「ハンケチ」と思っていないか? たとえば、小児科の診療では、お母さんを治さねば子供は治らない。同様に、介護の世界では「ご家族の視点」を重要視しない限り、同じミスが繰り返される。小児科でのお母さん、または、ご利用者の家族は、どんな視線であなたを観察しているのかは、あなたの対応の結果が出るまで分からない。だから、ご家族は「灰色の人」と考えよう。「灰色の人」を「普通の人」に変えられれば、ミスは起こらなくなるだろう。

職員の声

声1: 私は勤め始めの頃、たかが杖たかがハンカチと思って、よく忘れ物のミスをしました;しかしご家族の思いは「杖こそが私の母の命」だったことを知り、以後「忘れ物ゼロのデイ・サービス」を心掛けます(係り:その後、灰色の人の様子はどうですか?)。

声2: 杖は私の命なの」とおっしゃるご利用者の言葉が印象に残りました、その方の価値観に気付かなければなりません(係り:ショート・ステイでも「返却忘れ」はトップに立ちます;メガネ・財布は たいてい戻しますが、「御守り、数珠(じゅず)、義歯など小物 」は気付きにくい、みんなが忘れやすい失敗品目を 表にして書き出し手おきましょう)。

声3:ベテランよりも新人にミスが多い」とは身にしみる言葉、ヒヤリハット・レポートを大切にして経験を積み重ねます(係り:空港で旅客は検査されますよね;麻薬や小刀は「有ル ! 」という前提で検査するのです;忘れ物も「有ル ! 」と言う前提からスタートします;でないと、ご家族は いつまでたっても「灰色の人」のままです)。

声4: 私も前職でデイ・サービスを勤めましたが、「返却忘れ」を」たびたび経験しました(係り:あなたも空港の検査風景を思い出してください)。

声5: 杖を返却し忘れたご家族からの電話に 私は「すぐお届けします」と返事し、他用にかまけていたら、30分後に娘様が取りにおいでになりました;恐縮して 杖をお戻ししたら、「この杖は母の命です ! 」と言って叱られ、みんなの前で いきなり左の頬をピシャッと叩かれました係り:すごく 強力な「灰色の人」でしたね——並みの人なら、忘れ物は“ご自分の責任”で納得しますが、認知症の方々の場合、ご家族の立場で見れば 明らかに“私たちの責任”です——「蟻一匹」であっても お返ししましょう)。
プロフィール

ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
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