(279) 老いらくの 恋

 (279) 老いらくの恋   

 デイ・サービスからの報告です。観察していると、A.A.様(85歳 男性 要支援2)はお気に入りの女性利用者3人へ、たびたび「贈り物」を手渡されています。私たちはトラブルが起こらないよう、程よく 見守っています。そこで 精神科のO先生に 「老いらくの恋」について お尋ねしました:- ヒトは年齢を重ねても、異性に対して「好き・恋愛」を感じるものでしょうか?

♣ < O 先生のお返事 > もちろん「感じる ! 当たり前だ ! 」。有名な俳優 U.K.氏は70歳を越えて結婚、子をもうけた。私の患者さんで、70歳を越え、「おめかけさん」を二人持っている方がある。徳川家康は70歳を越え、3人の子をもうけ、それぞれの子に領地(紀伊・尾張・水戸)を確保して、お家の安泰を図ったので有名である。

♣ 子や孫の気持ちとして「お爺ちゃん、お婆ちゃん、すなおに枯れてください」と思うだろうが、現実は違う

♣ もちろん、恋愛感情は個人差が大きい。しかし男の場合は性行為が困難になっても、バイアグラを内服して励む人は少なくない(私は 話を聞いたあと よく処方する)。

♣ 女性の場合、閉経期を過ぎた人でも、「好き・恋愛感情」は、案外に強い。この感情は、むしろ女性のほうが強く、 「骨になるまで」衰えない。性欲がなくても恋愛はあるのだ。

♣ 老年になっても、男と女は「別な生き物」 である。この例のように、男は複数の女と同時に付け合えるが、女は「一人だけ」と付き合う。男と女は不思議な存在である。

職員の声 –––– 20人ぶんの「声」のうち、女性の声が18人でした。男性は この問題に興味を示さなかったようです。

声1: 恋愛感情は 年齢に関係なく持ち続けられるもの、とは意外に感じました(係り:壮年・老年になると、落ち着いた大人の恋愛をなさるようです)。

声2: 65歳以上の婚姻届が前年より1.6倍増えた とのこと、ビックリです;人の孤独を埋めるのは やはり「人」なのですね。

声3: 恋愛は健康上の免疫力を高めるといいますが、ほどほどの節度が必要でしょう?(係り:女性は性欲を伴わないプラトニックな「老いらくの恋」を楽しみます;また男性は、若年のようなギラギラした性欲ではない 落ち着いた大人の恋愛を求めるようです)。

声4: 「鞘当て」などのトラブルは発生しないのでしょうか?(係り:デイサービスに関する限り、自宅~施設間の朝夕の送迎付きですから、何もトラブルはありません。ただし、施設宿泊介護の場合、男性が女性をベットに連れ込みかけた例を二つ経験しました;施設ケアの場合、ご利用者の意図(いと)は 子供のようにバレバレですから、すぐ職員に見つけられてしまいました)。

声5: 私が聞く限り、一般の施設では「老いらくの恋」がいっぱいとのことです;「貪欲」の次に多いのが「性欲」だそうです係り:要介護度の浅い方は そうなのかも知れません、注意を重ねましょう;要介護度が上がれば、体の運動能が付いて行かないようですよ)。

声6: セクハラさえなければ、 「老いらくの恋」は可愛くて、素敵 だと思います(係り:実社会では 男女比がおよそ 5 : 5 ですが、特養では 2 : 8 、または 1 : 9 です;この点、男性は「選り取り見どり」で「ぶ」があるようですが、男性は女性に比べて 一般に 病状の進行が重く、「老いらくの恋」は めったに見かけません。要支援1~2・要介護1~2のように、活力ある部署では 話は別かも知れませんが . . . )。
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ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
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