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(296) 今の福祉は ご誓文に 沿っている?

(296) 今の福祉は ご誓文に 沿っている?   

前回、胃瘻と「五箇条のご誓文」を話しましたが1) 、皆さん方の「感想文」では ニュースバリューの大きい「胃瘻」の方に気持ちが集中していました。無理もない、「ご誓文」なんて 古臭いし、知らなくて当たり前。私の話し方が不十分で、反省しています。そこで今日は 五箇条を一つずつ語り、福祉との関わりをみて行きましょう。このご誓文は 1868年、政治が 徳川から明治に代わるに当たって、「天下の政治は世論の向かう所に従って決定せよ」という趣旨のご誓文です。当時では画期的な施政方針でした。今の社会と比べて見ましょう。

広く会議を興し、万機公論に決すべし。万機=多くのの重要なことがら。 ➙ 時は封建時代の徳川末期、すべての国策は徳川将軍(実際は大老)の独裁、「上意下達(じょうい かたつ)で、有無を言わせず 下位の者を従わせてきました。1853年 ペリーの大砲外交で、大老は初めて対策の奏上を諸藩に求めた——つまり それ以前は 会議を興さず、万機公論をする習慣がなかった。今風にいえば、密室談合で物事を運んでいたのです。明治天皇は「密室政治を排せよ」とおっしゃったのです。そうでなければ 新しい世は開けなかったでしょう。

上下 心を一(いつ)にして、盛んに経綸(けいりん)を行なうべし。経綸=国を治め整えること。 ➙ どの国でも「心を一つにすること」は難しいですね。今だって、原子力発電について 心が一つになっているとは言えません。盛んに経綸を行なえば、国の方針が明瞭になり、仕事もしやすくなるでしょう。

官武一途(かんぶ いっと)庶民に至るまで各々その志を遂げ(とげ)、人心(じんしん)を倦ま(うま)されしめんことを要す。官武=公務員と武士・軍人。➙ 徳川時代は「士農工商」の時代でした。「士」つまり武士以外の人が「意見を持つ」ということは ありえなかった。ご誓文では、万民が志を遂げ、人の心を「飽きあき」させてはいけない、と述べます。民主主義という言葉はなかった時代ですが、心は民主的ですね;しかも「人を飽きさせてはいけない」という点は お見事 ! 政治に限らず、一党独裁はよくない、とも取れます。

旧来(きゅうらい)の陋習(ろうしゅう)を破り、天地(あめつち)の公道にもとづくべし陋習=悪い習慣、あめつち=天然、自然。 ➙ これは前回の「胃瘻」1) でお話しました。以前は、頽廃・悪習(たいはい あくしゅう)と知っていながら、前例に見習って事を運びました(たとえば 密室談合 など)。ご誓文なら、何をすべきか、それは あなたの天然の心に訊ねて見なさい、と言うことです。「胃瘻」の 適応を誤ると、世界の顰蹙(ひんしゅく)を買います。

知識を世界に求め、大いに皇基(こうき)を振起(しんき)すべし。皇基=天皇が国家を治める事業の基礎。振起=気力などを奮い立たせること。 ➙ 閉じた世界の中で満足せず、知識を世界に広く求めなさい;これは徳川時代では禁止されてきたことで、すばらしく新鮮です。(皇基に関しては 明治維新だから この表現になったのでしょう。)

♣ 以上が 五箇条のご誓文です。これが144年前の明治天皇のお考えです。現在の日本社会のほうが劣って見えませんか?今の政治はしばしば「密室」で、“依らしむべし、知らしむべからず”の陋習がはびこる !! 政治家・官僚・経済人・国民は心を一に しているでしょうか? 人心を倦(う)ましめてはいないでしょうか?古い悪習に盲従しては いないでしょうか?

♣ 日本国民の側も、反省すべき点があるようです。よくよく考えてみれば、福祉の 今の「あり方」に対しても、陋習によらない あなたご自身の意見が湧いて来るでしょう。たとえば 高齢者胃瘻」の流行 1) を あなたは どう位置づけしますか?――「あめつちの 天然の心」で考えて見てください。そのほかも、いっぱい 考えてください

  参考: パールの安全管理: 1) # 290 : 五箇条のご誓文と胃瘻。

職員の声

声1: ご誓文を学んで感じたこと:政治も福祉も「何とかなるさ !」と思う人が多いでしょう;しかし自分たちの未来は自分たちで創るという気概(きがい)を忘れてはいけません。

声2: ご誓文をよく読むと、現代日本の現状と逆なことが書いてあります;古い悪習は残り続け、前例主義が跋扈(ばっこ)しています;国を何とかしなければ という思いを国民に伝えるべきでしょう。

声3: 「万機公論に決すべし」 . . . ところが現実は ま反対 —— 福島原発・TPP問題など、政治家・官僚・産業界・メディアは「公論」を形成していません;「上下心を一にして」. . . 少しも その気配がない、福祉も迷惑を蒙っています;どうか公明正大で多角的な論議をしてもらいたいです。

声4: テレビで見ると、政治家が密室で密談をし、その結果も公表されず消えて行く;悪いことを企んでいるとしか思えません。

声5: 今の政治は「党利党略」ばかりの「政局」続き;ご誓文を読んで、むしろ明治維新の頃の人々の偉さがわかります。

声6: ご誓文が144年前に発布されたとは驚いてしまいます;私たちは退化の道」を歩んでいるのでしょうか?

声7: 今の政府は 徳川末期に比べ 正確な情報を国民に伝えていません —— 社会保障・防災・原発のいずれにおいても 政治家は「得票」しか頭になく、メディアは視聴率や販売部数を増やすための悲観論ばかりを流して 目先の対応ばかり;私たちはご誓文の第一歩に沿って、まず正しい情報で対応して行きたいです。

声8: 「天然の心」で判断し行動すること、これが一番 大事だと思いました —— 天然の介護 2) と同じ心です。

参考: パールの安全管理: 2) # 260 : 天然介護。
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ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
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