(311) ディオゲネス の 幸せ

 (311) ディオゲネス の 幸せ   
 
 ギリシャは今、経済破綻で国が滅びる間際だそうです。その次に 経済破綻で滅びるのは 日本か?と囁やかれています。今日のお話は、ギリシャと日本の類似点を探ります。

♣ ギリシャの哲学者と言えば、ソクラテスなどが有名ですね。紀元前4世紀のデイォゲネス少々「すねた」貧乏好きな 自然・哲学者でした。

♣ その頃のギリシャは「民主主義」が破綻、「衆愚政治」になっており、隣国・マケドニアの 若きアレキサンダー大王に征服されていました。アレキサンダーは ある日、有名な ディオゲネスのところにやってきて「なんぞワシにしてもらいたい事があるか?」と尋ねました。ディオゲネスは そのとき 自宅の樽の中で日向ぼっこ をしていました。彼は答えます:「あんた、そこをどいてください;あんたがそこにいると 私に日の光が届かない のでね . . . 」。つまり、ディオゲネスは アレキサンダーが持つお金や武勇に価値を置きません;それより 自然生活の邪魔になるような 横柄な権威をどけて欲しい、と言ったのです。「物欲」でなく、「自然哲学の無欲」を言い表します。それが「ディオゲネスの幸せ」ですね。

♣ ギリシャは、以後、他国に支配され続け、150年まえに やっと独立国家になったばかりの貧乏国ですが、西欧の国々にとっては 栄光ある古代文明を持つ国でした。西欧の尊敬と好意を一身に浴び、ギリシャはユーロ圏の国に加盟し、同国の通貨(ドラクマ)はユーロ通貨に切り替わりました。ところが どうでしょう ! ! ?

♣ 世界は ドラクマに貸さなかったお金を ギリシャ・ユーロなら ゆったりと借金をさせてくれる のです。ギリシャは 「借金自由と環境変化」 に 気持ちが舞い上がり ました。

♣ なんと、公務員数は全雇用の25%、給与は一般の5割り増し、仕事は午前中のみ、年金は現役の96%を支給、領収書は不要 . . . などなど、 「西洋では通用しない天国の生活」を享受、借金は膨れ上がました。大先輩のディオゲネスのように、「あんた(EU)が そこにいると 私に日の光が届かないんだよ . . . 」と うそぶいていたら良かった のに、現実には 楽な生活を選び、とうとう財政破綻に追い込まれました。ギリシャの運命は あと何ヶ月か、固唾を呑んで経過が見守られます。

日本への教訓もあります。日本の政治家は ご存知、「バラマキ福祉」で国民の人気を得ており、それは「借金政治のほうが 増税政治より やりやすい」からであって、累計一千兆円もの借金です。もし、今の若い世代がその借金が戻せない事態が起こったら、銀行の「取り付け騒動」が発生し、国は崩壊します。

♣ では、何で国はそんな借金をしたの? 国民が借金体質の政治家を選んだから でしょう。つまり 日本国民は このへんで 今のギリシャ体質とほぼ同じレベルなのですね。他人のことは責めにくいです。

♣ かくして今日の私の話の結論は:- ディオゲネスは「へそ曲がり」の哲学者でしたが、彼は「彼の幸せ——快楽と贅沢に身を任せない」を守りました。今のギリシャも 今の日本も、「ディオゲネスの 一本気の幸せ」をバカにせず、今からでも良いから 彼の姿勢から学び取るものがあるのではないでしょうか?

職員の声

声1: ディオゲネスって何者ですか? 係り:前4世紀のギリシャ哲学者:ときめくアレキサンダー大王に向かって「 そこをどいてください、私の日光浴の邪魔をしないで下さい」と言いのけた 自然の無欲を表した人 ! )。

声2: 大王の申し出た「快楽と贅沢に身売り」をすれば、お金の使い方から 彼の「知性」が消えたでしょうね。

声3: 今のギリシャはユーロ圏に身売り をし、国内の領収書は不要、つまり商取引があっても無税、だから国が破綻、そうなのですか?(係り:ドイツやフランスが助けたけれど、ギリシャの浪費が度を越しました)。

声4: 仕事を午前中で終わらせるなんて . . . 人減らしをすべき です?(係り:とんでもない ! 日本でも平安時代には「遊びをせんとや 生まれけむ . . . 」などと詠んで 平清盛は隆盛を極めました——それが人の心の一面でしょう)。

声5: ギリシャの破滅は「通貨の変更」(ドラクマ → ユーロ)にあると学びました(係り:ユーロ経済なら信用があるので どの国でも金を貸します;そこがギリシャ悲劇の始まり でした)。

声6:今からディオゲネスに学んでも遅くはないよ ! 」とマスコミは言いますが?(係り:日本の政治家は一般教養が浅いよ;ディオゲネスって誰?と不思議がる程度)。

声7: 私は 国の負債を減らす方針の政治家に 次の選挙で投票しようと思います(係り:今日のお話で、五人の方が 国の借金を健全化するために 選挙の大事さを申し出られました;すごい ! )。

声8: 私はギリシャ事情を知りませんでした;福祉との関係は深いし、もっと目を広げたい です(係り:昔 偉かっただけではダメ、今も頑張りましょう)。

  参考:ネットで「アテネの学堂」と入力すると、ラファエロ・サンティのフレスコ画が出てきます:哲学者のプラトンやアリストテレスの前に、すねたディオゲネスが 画面の中央に寝そべっている のが おかしく見えます。
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Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
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