FC2ブログ

(316) 清潔・無菌 と 抗菌

 (316) 清潔 ・ 無菌 と 抗菌    

 今日は、私自身の頭を整頓しようと思います。

① まず 清潔 。今らから千年前、清少納言(せいしょうなごん)の枕草子の書き出しは:「春は曙(あけぼの) 、ようよう白ろうなり行く . . . 夏は夜、月の頃は更なり . . . 秋は夕暮れ、夕日華やかにさして . . . 冬は早朝(つとめて )、雪の降りたるは言うべくもあらず . . . 。清少納言は「さっぱりした」自然の連想を述べています。実は私たちも現代の「清潔の連想」をたっぷり持っています。たとえば、アイロンのかかったYシャツ、若者の白い歯 . . . 。でも清潔とは何? —— 定義はむつかしい、実際には「反対語」があると分かりやすくなります ね。ここでは「よれよれのYシャツ、汚い歯 . . . 」が反対語です。 「見てくれ」が問題 であって、ゴミもバイ菌も関係なしです。日常生活のバイ菌の存在は 「不潔」とは言えません。

② 次に 無菌。あなたは、この言葉で何を連想しますか?私は病院の「無菌室」、血管の中の血液、腎臓から出て来たばかりの「尿 。尿って不思議ですね。作られたばかりの尿は無菌、でも腎臓から膀胱に移動すると、少し「有菌」、つまり大腸菌の感染を受けます。外部尿路にでるとバッチく なり、体外に溜めておくと発酵します。あなたは なぜ そうなのかの理屈を知っていますね。でも、あの時代の清少納言は どの程度 この理(ことわり)を知っていたでしょうか?菌(きん)とは何かを知らなければ 話は通じませんが、無菌とは、字義のとおり、バイ菌ゼロを意味し、良い菌・悪い菌とはまったく別のことです。

③ 最期に 抗菌。抗菌とは、特殊な操作でバイ菌の繁殖を防止する操作を言います。たとえば、紫外線照射、金属チタン加工の品などでしょうか。これは現在 大はやりですね、日本人が大好きな「抗菌」です。抗菌グッズは「歯ブラシ・テーブル・便座・お茶碗」など 多種多様ですね。でも あなたは 抗菌の効果を確かめる手段を持たず、業者や広告を鵜呑み するほかはありません。第一、医療 以外の場で 抗菌って 免疫の邪魔をするだけで むしろ有害です。

♣ ④ そこで頭を巡らします。清潔の反対語の「不潔と比べれば、「清潔」は望ましいものですが、次の場合、あなたはどうしますか? :節分の豆まきの;昔は地面や畳に落ちた豆を食べたものですが、今は 5~6粒ごとにビニール袋に入っていて 清潔と言えますが、なんだか物足りませんね。自分が床に落としたクッキー、人が見ていなければ 拾って食べます? 「白い歯ってイイな ! 」はテレビの広告ですが、実際の白い歯には多種類のバイ菌がくっついています——白い歯って清潔な感じですが、しっかりと有菌ですよ。アラビアのお年寄りの王様たちが会見するのをテレビで見ると、必ず お互いにキスしたあと -- 仲が良い場合は 舌を入れるそうです -- 会議を始めますが、あなたも 王様にキスします?

♣ ⑥ 整頓。医療・福祉の目で見ると、習慣や見解は 清少納言の時代と ずいぶん変わってきました。「清潔」は大事ですね;古今東西を問いません——ただし ほどほどに 1~2) 。「無菌」という言葉は、医療に用いられるだけの状態であり、日常生活での無菌は有害です理由:人体の免疫機能を弱めるから)。「抗菌」は業者とマニアを喜ばすだけで、日常生活では役立ちません(理由:何の菌を防止するつもりでしょうか?)。

♣ 介護にあたっては「清潔」が第一、次に必要なものは :科学 と 礼儀 ではないでしょうか。

 参考:パールの安全管理 1) # 5 : 長生きのひみつ。 2) # 45 : ルー(Roux)と知恵。

職員の声

声1: 私は 一昔前まで「抗菌・除菌」なんて聞いたことがありませんでした;現代では、少し臭いががすると「スプレーをかけたり、シートで拭ったり」して、逆に環境を汚している と思います(係り:業者に踊らされる素地 があるのでしょうか?)。

声2: 清潔なことは大事だが、ある程度のバイ菌がないと抵抗力が育たない係り:子供を神経質に育てるお母さん、かえってアトピーや花粉症を増やします)。

声3: 泥んこ遊びを禁止するお母さん が批判されています(係り:砂場はバイ菌だらけ 言いますが、私たちは昔、そこから免疫力を貰いました)。

声4: 私は以前、公園のトイレから出てくる男性が「手洗い」をするか しないかを観察したことがあります:5人のうち3人は洗いませんでした:こんな人が手すりやお金に触るのです;身震いがしました。

声5: 清潔の定義 は難しく、相手や状況によって変化すると思います(係り:介護の場面だけで考えれば十分でしょう:定義すれば 長々しくなりますが、社会の常識が通用することが必須です)。

声6: たとえば、電車の「つり革」は 清潔に見えて、実は驚くべく不潔ですが、衛生を「個人衛生」と「公衆衛生」に分けて考えれば、介護で大事なのは後者だと思います。

声7: あまり「無菌」を求めると、かえって「心身症」を誘発します(係り:問題はバイ菌の量を 百分の一から千分の一程度にすることであって、完全な手洗いでも 無菌にはなりません;菌量を減らす だけで 手洗いの目的が十分達成される、と認識しましょう)。
プロフィール

ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
安全管理 ふじひろのページ

最新記事
全ての記事一覧
月別アーカイブ
カテゴリ
リンク
QRコード
QR