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(348) 内因 と 外因 を 区別

 (348) 内因 と 外因 を 区別 

 「風が吹けば、桶屋が儲かる」という話をご存知ですか。

♣ これは日本の諺 (ことわざ) で、その意味は:風が吹く→ 埃 (ほこり) がたつ → 埃が目に入って、盲人が増える → 盲人は三味線を買う(当時の盲人が就ける職に由来) → 三味線に使う猫の皮が必要になり、猫が殺される → ネコが減ればネズミが増える → ネズミは桶をかじる → 桶の需要が増え 桶屋が儲かる。つまり、矢印(→)の付け方次第で一見すると全く関係の無い ような思わぬ物事に対して影響が出る、と言う“作り話の創作”ができます——略して「風桶(かぜおけ)と呼び、医療・介護で 少なからず多い 迷信・俗説への対応 に よく用いられます。

♣ 「アイスクリームが売れるにつれ、ビールス性小児麻痺が増える」というのは、どうですか?これは 戦前アメリカで信じられていた実話です。あたかも アイスクリームにビールスが紛れ込んでいるかごとくですが、実際には 両者の因果関係はありません。しかし、統計をとれば、 「夏の事件」と言う点で“同じ方向の事件”(=「相関」)ではあります。

♣ つまり、「統計分析で得られる相関関係」は 決して「因果関係」を示すものではありません。「因果」とは、“原は明瞭、いま見ているのは その結だ”をつづめた言葉です —— 数学ではない 別の道理手法で「因果関係」を定めます。「相関」とは、単に“同じ方向に見える現象”に過ぎません;よく間違えられます。むしろ、 政治家・官僚・教授など は わざと両者を混同して、人を騙す こともある ほどです —— 福島原発問題を思い起こしますね。

♣ さて、次の問題:- 因果関係が認められた場合、その原因は「内にあるのか(内因)、外にあるのか(外因)」が求められます。今、「骨折」を想定しましょう。交通事故で骨折があれば、100%「外因性」骨折と見られます。しかし、102歳の女性がトイレで転倒して骨折した場合、その骨折はどうでしょうか? 問題は簡単です——あなたが転倒して骨折するでしょうか?しませんね。つまり、転倒して骨折すれば、それは「内因性」骨折の証拠です。でも同時に、問題は複雑です:なぜなら、ご家族は それを「外因性」骨折とみなし て、施設の責任を問う、という姿勢になるからです。

♣ でも、別な病気:「糖尿病」を考えると:-日本では糖尿病の95%は「食い過ぎ糖尿」です。つまり、自己責任(内因)が95%と言えます。自分で原因を作っておいて、その結果が好ましくないから、社会の「公費」で治療を受ける——これは「内因性骨折」の治療を「外因性骨折」のように 他人の費用で治す、と同じように「不合理」ではありませんか? 酒・煙草・生活習慣病、それに基づく「 」なども ほとんど「内因性」です。しかも、単なる「相関」にとどまらず、加齢に伴う「因果関係」なのです。

♣ 「桶屋」「小児麻痺」「骨折」「糖尿」などを見れば、人間は賢いハズなのに 「相関と因果」の関係で 容易に騙されます介護の仕事でも同じ ですよ !! そこでは、たとえ内因と外因が区別できたとしても、「万年目の亀」なのに 責任を突きつけられる事は少なくありません1)

♣ 内因・外因の区別は あなたの「品位」にも関わります。記録・書類を確実に残し、ホウレンソウ2) も しっかり行い、 「内因と外因」を しっかり 頭の中で区別 しましょう。

参考:パールの安全管理 1) # 1 : 万年目の亀。 2) # 148 : ホウレンソウ 。

職員の声

声1: 病気を「外因」と「内因」に分けて考えるとは、なんだか とても勉強になりました(係り:病気には、「病気の被害者になるあなた」と、「病気を自作自演のあなた」と二つの人物 がいますよね)。

声2: ご提示の骨折症例はデイ・サービスご利用の102歳の女性でした;保険会社・弁護士ともに、この歳で転倒すれば “100%内因性の骨折と判定される”とのことでした(係り:Oh ! Yes !! )。

声3: 「内因性」について、私はご利用者のリストを作ってみたいです(係り:高齢女性は内因性骨折をするものと覚悟しましょう;でも介護職は「六つのべからず3,4) を守って下さい)。

声5: 糖尿病の95%は「食い過ぎ糖尿 ! 」= 自己責任病 ! 聞いていて、負けました !

声6: 私は40年以上もヘビー・スモーカーです;私が肺癌になれば、それは自作自演の「内因性」疾患であることを認めます;でも 治療は医療保険を使わせてください係り:覚悟の上での勝負ですナ ! )。

声7: 確かにヒトは「赤ちゃん期」を過ぎれば なかなか死ななくなりました——外因で死ぬ理由は「生活習慣病」しか ありませんものね;でも子を産まなくなる50歳を越えると、当然 死が始まります(係り:生きものの“繁殖期の命”は 遺伝子が守ります;しかし、繁殖期が過ぎれば、遺伝子の役目は希薄になります ——だって、遺伝子は“生まれ増える”命を援助するように設計されていますから —— つまり、”繁殖することのない老齢の健康”を守るモノは 遺伝子ではなく、 あなたの知恵だけです;ご自分の 若い頃の遺伝子の力を過信してはいけません)。

参考:パールの安全管理 3) # 50 : 六つのべからず。 4) # 126 : 万年目の亀、その(2)。
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ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
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