(353) 在宅亭主は 馬齢 (ばれい) か?

 (353) 在 宅 亭 主 は 馬 齢 (ばれい) か ?  

  その昔、きっと自分が望んで一緒になったハズのご亭主が 何と今 ストレスの種になるご時勢ですか? 笑い泣きの人生ですね !! 

♣ 私も 先々月 職員二人の結婚式のお招きを受け、素敵な若夫婦の「契りの式」を目の前で見ました。75歳の上品な白髪の牧師さまが2篇の賛美歌を歌って、みんなの前で二人を祝福されました。私は うっとり見ていていいナー !! とつぶやきました。

♣ さて、現実には「団塊の世代」が大量に定年を迎え、お父さん方が自宅に引きこもり 遊んでいます。そこで 家庭の主婦は「亭主在宅ストレス症候群」という変な悩みに掛かるそうです。この症候群の特徴は、「馬齢が原因のストレス症状」を示すことです。

♣ 昔から、日本では言い伝えられて来たこと = 「亭主は元気で留守が良い ! 」。前回の安全管理では「パラドックスのお話」をしましたが 1) 、パラドックスとは「一見 真理に反するようでいて、よーく考えると一種の真理を表している説」のことです。望んで一緒になったハズのご亭主が「元気で留守が良い」のですか? 大きなパラドックスですね。

♣ 日本の定年は 60歳~65歳などと職場により異なります。2007年に「60歳定年組」が、今年(2012年)には「65歳定年組」が職を去りました。ところが意外、5年まえには「亭主在宅ストレス症候群」がハイライトを浴びたのですが、今年は なんだか閑古鳥です。実は、60歳代前半の労働参加率は急に上昇しており、団塊世代の多くは60歳過ぎになっても退職せずに 働き続けている人が増えた ようです(第一生命経済研究所によるレポート)。したがって、退職一時金も予想された50兆円より低く、実際には30兆円程度にとどまり、団塊消費は堅調な状況です(参考:40兆円は日本の一年分の税収です)。

世の批評家は 退職男たちを「絵に描いたような引き篭もり像」として発表し、その症状を哀れみ、その対策を書き立てています。曰く「地域に出よ、友を作れ、趣味に生きよ、家事も手伝え . . . 」などなど。そんな批評家たちの認識は「古い ! 古い ! 」。批評家らは 現状を ていねいに観察もせずに 机の上で相談原稿を書いているのです。でも、今の若き定年組は 腐っても鯛 ! 自分の将来と社会の実情をよく見ています。

自分のことだけを考える「甘ったれた」定年退職時代は過去のこと;命の長い今の時代には あと30年生きねばならない —— 1億円掛かるよ ! (一ヶ月20万円×12ヵ月×30年 = 7,200万円+医療・介護費)。だから 受身で 遊んでいる暇はなく、心身とも「老後の命」は自分で見つける時代;しかも それは 社会への貢献度によって 評価される時代です2) 。日本人は世界一長生きですが、要介護期間も「世界一長い」2) 。今の定年組は昔の「寄生虫的な 馬齢 (ばれい) の甘え」は許されません。要介護期間を短縮し、人に役立つような生涯を送る憲法27条 は 年齢に関わらず「労働の義務」を宣言しています2) 。歳だから. . . もう 人様のお世話で暮らしたい . . . そんな甘い すがり根性は 以後 通用しない ことを 60歳の定年組は知っています。死ぬまで人のために尽くしてこそ人である、そんな思いが 甘えた 昔の定年組と 根本的に違って来たと 私は感じています。

受身で生活する無労者の年月を「馬齢(ばれい) 3) と呼びますが、そんな人が発する「意気地 (いくじ) なし」の声に、いまさら聞く耳を貸す時代は もう過去のモノとなってしまいした。そう思いませんか?

  参考: パールの安全管理  1) # 333 : 人とお金のパラドックス。 2) #320 : 「介護期間を短縮する」。 3)  #317 : 「老後の支え」。

  職員の声

声1: 定年になったからと言って、何十年も働いた自分の亭主を「馬齢」だ なんて よく言うよ !係り:その気持ち よく分かる ! でも やっぱり「馬齢」 ですよ ! )。

声2: 夫が家でゴロゴロ . . . 三食を付き合う のでは考えちゃいます;馬齢亭主はイヤ ! 係り:人生は「還暦 + 5年」くらいで終わるのが適正なのですかね。人生 100歳を共に暮らすなんて難しいなー。仕事をせよと言っても、世界中、モノは作り過ぎてあふれているし、サービスも有り余っているし、長がーい老後を どうして生きれば良いのか困るのが現実)。

声3: 昔のような“優雅な隠退”はなくなったのですか?(係り: 「昔」とは 人生50歳の頃ですね、その頃なら「ゆっくりした隠退期間の5年くらい」はあったでしょう;今は人生100歳ですよ;みんなが「労働40年、馬齢40年」なら、社会は崩壊しちゃう)。

声4: 我が父は年金を振り切って、安い給料生活を選び、仕事に生きています(係り:年金生活者は 一般に より早く被介護生活に移り より早く逝くそうです)。

声5: 日本人は やはり働きたいのだ;でも働いても 楽にはならず、健康のことばかりを考えるのかなー?(係り:他の動物をみると、食っているか 増えているか . . . そうでない時は 捕食されている ! 」;これが地球では 30億年続いた ! 命って「食う・増える・死ぬ」でしょう? 馬齢の余裕ってナイでしょう?それでは「無常」ですか? でも人間は 700年前「遊びやせん と 生まれけむ」という余裕を平安時代に獲得しましたよ ! )。

声6: 明るい老後とは 確かな年金が保障されている社会だと思っていたけど(係り:その年金は誰が下さる のでしょうか? 上のお話のように、お一人様1億円掛かりますが、そのお金は 百年前のイギリスなら「植民地搾取」で調達しました;でも、私たちは「馬齢の夢」を見るよりは、現実の大地を闊歩 (かっぽ) して働きましょう)。
プロフィール

ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
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