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(382) 自分は 認知症 だろうか?

 (382) 自分は認知症だろうか?  

 中年を過ぎても 過ぎなくても、 「物忘れ」は人の大きな悩み です。第一、物忘れが無ければ、若いときでも 受験勉強に苦労 はありませんしね。しかし、程よい歳になると 自分の物忘れが 只の物忘れによるものか 認知症の初期なのか、この判別がつきにくく、気になることがあります。家族や仲間に笑われたりすると すっかり自信を失い、自己嫌悪 に陥る方もあります。パールの精神科嘱託医のO先生に、そんな方への何か 注意点や対応方法があるかを教えて頂きました。

♣ < O 先生 > 年齢に伴う記憶力の変化は 大変緩やか なので、誰にも気付かれない時期が長い。しかし、よんどころなくなって 訪れる病院には「物忘れ外来」というのが増えてきたが、まだ「敷居が高い ! 」と思う方は次の事を参考にされるのが良い。認知症の およそ半分は「脳血管性」、残りは「アルツハイマー」である。

 ① 脳血管性とは :-脳出血・脳梗塞・クモ膜下血腫などの 脳の病気後に現れる認知症だ。つまり前歴があって、麻痺などの神経症状が伴えば参考になる。物忘れの経過にも特徴がある。「階段状」ともいわれ、上がり降りする階段のように、症状が 月日によって“急に悪くなったり”また “安定したりする”—— これが何回も繰り返される—— そのたびに 小さな脳梗塞が広がって行くのだ1)

これに対し、アルツハイマー型の認知症 の物忘れは「極めてゆっくり」進行し、階段状の進行は見られない。若年性のアルツハイマーは45歳ころから現れるが 日本ではまだ数が少なく、多くは65歳を過ぎてからである。どちらのタイプの認知症も 共通な原因は「大脳細胞の減少」であり、臨床的な観察とCTなどの検査で、両者の鑑別は困難ではない。

♣ アメリカのレーガン元大統領は任期4年後にアルツハイマーと診断され、転倒を重ね、12年後に死亡;イギリスの元首相・鉄の女サッチャーも認知症に陥り、転倒を重ね、11年間に及んだ華麗な経歴をすっかり忘れた。認知症の最大の特徴は「記憶喪失や自己嫌悪」を悩むことが皆無 なことである2) ! もし“悩みを感じる自分”が存在するのなら、それだけで 認知症を否定できるほどだ

対応の仕方の脳血管性の場合は 脳卒中の手当て に準じる—— つまり 人生の前半で「悪い生活習慣病」3) を避けることだ。 のアルツハイマーの対応については、上記のレーガン元大統領やサッチャー元首相の頃と現在とは大差がなく、“成り行き”を受け入れるほかはない。病気の発症を予防する方法は今のところ心細い —— あるのは「優れた福祉の対応」だけ である。

  参考:パールの安全管理 1) #217 : 無謀な介護? 2) # 355 : 救急車を20回呼ぶ。3) 3) #374 : 自己責任病。

職員の声

声1: 認知症の物忘れは 「時 → 所 → 人」の順に“進行性”がある ことを学びました(係り健常人でも「時の概念」は失われがち です——先週の金曜日の昼ご飯に何を食べたか?という質問に答えるのは難儀です。しかし、認知症では、昨日が分からず 今何処にいるか の場所にも無関心、さらに進行すると、自分の夫を 自分の弟だ などと答えます。この順に「物忘れの種類」が進行します——“ジ ショ ジン”の順に進む、と覚えましょう)。

声2: ジ ショ ジン”が分からなくなった人でも「不安」だけは残るようです(係り:それの対応は “口頭言語による理屈”ではなく、“身ぶり言語によるスキンシップ”で接しましょう;ご家族のグチを聞いてあげましょう)。

声3: 「私、ぼけちゃって ごめんなさいね . . . 」と発言を繰り返されるご利用者があります(係り:それの対応は そのご利用者が安心できるような“声掛け”で模索しましょう)。

声4: 最近、忘れっぽくて困る」という人、“アルツハイマーだから悩みはない”とは言い切れないのでは?(係り:もし上記の“ジ ショ ジン”の順番で 物忘れが進行しているのなら、それは本物の認知症でしょう —— そのうち“困る”ことさえ忘れてしまいます — —単に眼鏡の置き場所を忘れたのとは 「忘却の質」が違います)。

声5: 一国の首相や大統領になれた立派なインテリでさえ認知症になるのですね、どうすれば防げるのですか? 係り:アルツハイマーは防ぎようがありません。著名人も普通の人も、85歳で約半数の人が、110歳になると全員が認知症になると言われます。ただし、脳血管性の認知症は 人生の前半で「悪い生活習慣病」3) を避ければ 少なくなるでしょう)。

声6: 酒・煙草・大食い肥満・夜討ち朝駆けの多忙 . . . 」、僕は すでに リスクが四つ 当てはまります;将来 どうなるのでしょうか?(係り:大数統計によると、脳血管性認知症のリスクは ぐんと増え、100歳の天寿に届く人は限られます;しかし人生は自己責任の範囲で満足できるのではないでしょうか?)。

声7 以上の 声:(1)~(6)に該当しなければ、私の物忘れは 認知症性ではない のですか?(係り:きっと 若い頃の物忘れと同じでしょうね)。
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ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
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