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(383) アンチ・エージング は 正しいの ?

 (383) “アンチ・エージング” は正しいの?  

 アンチ・エージング (Anti-Aging) とは、老化(Aging)反対(Anti) という意味です。誰しも「早く歳をとり、早く死にたい」とは思わないから、 「抗加齢」は当たり前の気持ち ですね。

♣ 第二次の世界大戦が収まったあと、このアンチ・エージングの呼び声は高まり始めました。日本にも「抗加齢医学会」というのがあって、科学的な根拠に基づく実践を数々行っています。先進国では高齢化が進むかたわら「もっともっと長生きしたい」という願いが医療・社会・美容の分野で支えられ、さらに実績を上げています。日本では、100歳老人が1960年の100人からスタートし、2011年には47,756人1) に達しました —— 実に 50年で500倍ですぞ ! 生き残りにくかった人々が 多く生きておられる、こんな おめでたいことはありませんが、複雑な気分にもなります。なぜって、増え方が 年々激しくなっているのです。しかも、これは「透析」の患者数でも見られる現象です —— 喜ぶべき ですか? それとも緊張すべき ですか?

♣ パソコンのネットで「アンチ・エージング」を当てみると、ほとんどが「美肌の広告です。つまり 若い女性がアンチ・エージングのターゲンットになっています。それはそれで理解できますが、社会の深層では医療の進歩によって 熟年者の「長生きしたい」という声が多数あります。

♣ 長生きの側面を、死因順でいえば、ガン(30%)、心臓(25%)、(20%)を撲滅できれば、次の死因は誤嚥性肺炎(60歳以上の死因なら すでに第1位)、自殺(年間3万人)、水の事故(1万人)、交通事故(年間7千人)です。病気の数は千も万もありますが、死因となる病気は以上で尽きます。かたや、学者たちは遺伝子の改良を研究し、ヒトゲノムの解読が進み、不老長寿の実現に迫っています。

♣ 私は危ぶみます:皆さん、状態が今のままで 年齢数だけを進めることに挑戦する社会の姿勢で良いのでしょうか?人類の最長寿はフランス人のジャンヌ・カルマンさん(122歳)ですが、長寿者の数を増やす このゲームは健全だと思いますか?

♣ その前に、若者の甲斐性に支えられてこそ やっと可能となる アンチ・エージングという思想は 果たして正しいのでしょうか?  今の日本社会では、社会保障費103兆円 —— 2012.11.28政府発表)が税収額(45兆円を軽く越え、政府は国債(借金)で やり繰りしていますが、それは健全で持続可能な姿勢なのでしょうか?これは 少なくとも 「国連のアルマータ宣言」2) には 明らかに違反しています。

♣ 私は人々が生きている限り、子孫に・自然に・地球に優しい生き方をして欲しいです。そのためには、何をどうすればよいのか、日夜、考える日々であります。皆さん方のお考えを述べて下さい。

参考:パールの安全管理 1) # 341 : 敬老の日 2012。 2) #95 : アルマータ宣言と日本。

職員の声

声1: 老化反対(Anti-Aging)と叫んでも、歳をとれば老化します;私は「歳をとっても自立して元気に過ごすこと」と解釈します(係り:同じ70歳であっても、衰え方は10年以上も違って見える方々が多い ですね —— きっと生活習慣病3) に気を付けた人と、無関心で放置した人との差なのでしょう)。

声2: 若い女性のアンチ・エージングは「中年女性が二十歳代の容色に見せる工夫」ですよね、それはそれで結構なことです;でも全年齢の人について言えることは「生き甲斐ある毎日」が鍵です。

声3: デイ・サービスのお仲間は皆 高齢者ばかりですが、お互いに刺激し合うことが アンチ・エージングになっていると感じます。

声4: 私は 年齢よりも その方の「自立度」が重要な指標になると思っています(係り:確かに、周りの人に依存しきっている方は 年齢が十歳以上ふけて見えます)。

声5: 老人は一度 転ぶと自信を失い、ふさぎこんで 老けてしまいます4)

声6: 進化論」で言えば、早く子を産み 早く歳をとるのが適正で有利だと聞きますが . . . (係り:女性は12歳頃から 排卵を始めます:小児科では 想定上の「卵番号」を付けるそうです——つまり、この子はお母さんの何番目の卵から生まれたのか;一番良い子は 卵番号100~200なのだそうです:良い卵番号のお年寄りは、きっと良いお歳を とられると思います)。

声7: 老化反対を主張し、過剰な敬老を勧めるのはどんなものでしょうか . . . 人間には 「生命の摂理・流れ」があるでしょう、それを破壊しないことが必要ではありませんか?(係り:動物は 繁殖を終えた時に寿命が尽きます が、人間は その後 100歳まで生きて、病気になって逝きます5) . . .命の自然な流れとは何が正しいのでしょうか?)。

声8: 世界でアンチ・エージングの勢いは?(係り:二つあります:一つは「生活習慣病の予防」ですが、若者は忠告を好まないまま、歳をとります。二つ目の 「介護予防」は、今 注目を浴び、パールでも熱心な活動を行っているものの、歳をとってからの“泥縄に過ぎませんね)。

声9: 仮にアンチ・エージングが成功して120歳なのに80歳の容姿と体力があったとすれば?(係り:その方が自立し、自分飯 じぶんめし )を食べて下されば、社会はそれを容認できるでしょう —— そうでなければ、大混乱です)。

参考:パールの安全管理 3) #374 : 自己責任病。 4) #347 : 畳生活は骨折を救うか? 5) # 174 : ご利用者の生きる意欲。
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ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
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