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(388) 笑わない

 (388) 笑わない 

 「笑い」は「免疫強化、ストレス解放」などの理由で健康増進に効く、とされます。しかし、私の観察では、特養にご入所で高齢の方は デイサービス参加者に比べて 笑われる方が少ないと思います1) 。そこで、デイ・サービスでは「笑い」を取り入れて 健康増進に役立ててみようと思うのですが、精神的な効果が期待できるでしょうか?いつものように、パールの精神科嘱託医の O先生 にお聴きしました。

♣ < O先生 > 精神科では「空笑い (からわらい) しか、取り扱わない。これは「笑う内容がないのに、顔だけが笑っている」状態であり、統合失調(分裂病)の特徴である2) 。「笑い」の健康効果は「生理学・心理学」で検討されることが多い。

♣ 「笑う」とは高度な感情であり、生き物は 大脳皮質の発達により「笑うことができる」。だから、犬や猫は笑えない認知症で笑いが無くなる理由は、ここにある。つまり、認知症に特徴的な症状として興味を引くものは:――財布を盗まれたと言って騒ぐ・テレビドラマの内容は理解できない・些細 (ささい) なことで怒りっぽくなる・道具が使えない・理由もなく怒る . . . これらの流れの一環 (大脳細胞の減少)として「笑わない」 のである。

♣ 「笑い」が分かり 笑えるためには、所定の数の大脳細胞存在して、それらが キチンと機能している事が前提なのだろう。デイ・サービスでの応用については、論理効果の期待からではなく、「身振り効果」(body language)で「職員の心が伝わる」事が有効かも知れない。

参考:パールの安全管理  1) #59 : 笑いの寿命。 2) # 386 : 高齢 と 統合失調。

職員の声

声1: 「笑い」が高度な感情である とは驚きでした;だから犬や猫は笑わないのですね。

声2: 私が飼っている犬は ちゃんと笑います ! 係り:飼い主との間の意思疎通という面で、クンクン泣き声で悲しそうな顔を見せたり、尻尾を振って嬉しそうな姿をするのは可愛いですね;でも人間だけは 自分の気持ちに乗って一人で笑う・多数の人が一斉に笑う . . . など、大脳に特有な高度な感情を持っています)。

声3: 私は認知症になっても 「ニコニコ」したお婆さん を知っています(係り:よく観察して下さい;その笑いは キチンと情緒を反映していますか?カラ笑い もありますよ2)

声4: 戦前の日本は「人前で歯を見せるな ! 」と、“ほほ笑み”さえ禁じられたと聞きます(係り:中世のヨーロッパでも 同じく禁止された時期がありました —— その理由は、笑いによる悦びは「神」以外から得てはいけないから、だったそうです;大変な時代でした)。

声5: デイ・サービスの活動で 私が笑えば、その気持ちがご利用者にも伝わる、と思って 頑張っています(係り:デイの場合、「身振り言語」= “Body Language” がとても大事です)。

声6: 認知症で「笑いが消えてしまう」のは、「箸がころんでもおかしい」若い女の子とは対照的ですね;これは子猫がじゃれるのと似ているのでしょうか?(係り:若い女の子や小猫の現象は「成長の一環」なのかも知れません:私が子供の頃は 人生50年の時代で、みんなが若くて 笑っていました。その頃の「はやり歌」を思い出します :―― 笑い薬があったとさ お寺の小僧さん 飲んだれば 早起きしてから アハハハハ お掃除しながら ワハハハハ / 笑い薬があったとさ お寺の和尚さん 飲んだれば お経をあげあげ アハハハハ 南無阿弥陀仏で ワハハハハ
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ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
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