FC2ブログ

(418) 男女 と 後家楽 (ごけらく)

 (418) 男女と後家楽 ( ごけらく ) 

先進10ヶ国の「平均寿命の傾向1) をみると、どの国でも 平均寿命は およそ女が男より6年ほど多く、また どの国でも 平均寿命は10年につき2年ほど延びていることが判明した。これら10ヶ国は 人種・文化などが かなり違うにもかかわらず ほとんど同じ所見であった。その原因として潜んでいるものは何だろうか?

♣ そこで ナゼ男は早死にするのかを考える。最近の新しい報告2) は次の事を印象付ける:橋本泰子先生のグループの「独居調査」:―― 70歳以上の男女300名を5年間追跡男性独居は5年間で53名死亡(17.6 %)、他方 女性独居の死亡は ゼロで非常に対照的であった。男性の場合、独居とは本当の独居であり、部屋に閉じこもって酒ばかり飲んでいる人が多かった。これに対して 死亡者ゼロの女性本当の意味では 独居ではなく、地域の中で交流しながら生きていた。つまり、男は“早死にする”が、その原因の一つとして 少なくとも「独居・深酒」の二点が挙げられている。

♣ ここで ほぼ万人が認める男女の振る舞いの違い を見てみると:―― 男は黙ってタバコ・ 酒:―― 女は おしゃべりの食事:――男は野菜嫌いで辛い物を好むが、女は野菜・おいも、甘い物に目がない。男の傾向は 冷房好き・乱暴・腕力・あっさり、女の傾向は 冷房嫌い・穏やか・口げんか・ねっとり だ。男は“肉食”、女は“草食”とも言われる所以( ゆえん )であろう。もっとも 最近は 草食男子と肉食女子の出現が目だって来ている。

♣ ともあれ、各国・各文化・各年代で 男女の振る舞いの類似点を見ると、その原因は そもそも男女の体の「つくり」に求められるようだ。人間は両親から23対( つい )の遺伝子を貰って 生を受ける。23対の意味は:――遺伝子は大小23種類があり、「対」 ( つい )の意味は 父から一個、母から一個の遺伝子が寄せられ、合わせて一対となる ―― たとえば第一番遺伝子を顕微鏡でみると2本の部分から成り、それぞれが父母由来である。2本の役目は? 生命は決断の連続 であり、たとえば今 ブドウ糖を分解するか・合成するか Yes or No の決断が求められれば 2本の遺伝子共にYesならば反応は“進め”であり 、そうでなければ 反応は進まない ―― このように遺伝子は「対の相互相談」によって働く のだ ―― 父母に感謝しよう。

♣ ところが、第23番遺伝子の二本は 例外の場合 異なる遺伝子の対( つい ) (X とY であり、は 同一の遺伝子の対 (X とX) である。X は通常の遺伝子であるが、Y は「睾丸」 ( こうがん )と「ペニス」をつくる男遺伝子である。しかもこの遺伝子には相談相手がなく 専制独断であり、行動は 猪突猛進( ちょとつもうしん )だ。男は、上記の「酒・煙草を飲み 乱暴・腕力・あっさり」を地で行く。恋も激しく醒めやすい。その分 基礎代謝も高く カロリーを消費し易く、 その結果 短命である。男が短命であるのは Y 遺伝子のせい とされ、それゆえ 万国共通の短命男子を「Y 遺伝子の悲劇」と語られることもある。

♣ ここで結婚相手が同年齢のカップルを考えると、男は6年ほど短命であるから、女の後家生活 6年はやむを得ない。もし男が6年の年長であれば、女の後家生活は12年となる。昔は男の場合も後家さんと呼んだそうだが、それは あまり現実的でなく、今は 男の後家さんを「やもめ」と言い慣わす。女性の一生100年の内 12年間の後家さん生活とは大きい意味を持つ。

♣「後家」と聞けば、何か暗い感じがするが、外国では 陽気な後家さん”(Merry Widow)と言って明るい。パールでも 年末のクリスマス会で フランツ・レハール作曲のメリー・ウイドウを、職員の楽団が生演奏し、職員たちのペアが 床いっぱいに 陽気なワルツを踊り、大勢の職員たちが拍手喝采( かっさい )したのが一年前のことである。

♣ 後家さん生活を一番 享受するのは 60歳代だと思われる。49日を過ぎれば 女性は独り立ちをし、今まで立てていた夫のお世話がなくなり、生活の自由をしみじみと感じる ようになる。これが「本来の後家楽」である。しかし、70代・80代になると、後家楽にも飽きが来るし、90代にもなれば 身体・心理的に後家楽の有難みが薄れてくる。そこで私は思う:―― 身体的な介護は我々の得意とするところだが、 楽しくあるべき 後家楽」の価値を70歳代以降の女性に思い起こして貰う ―― この心情的な介護は 今まで考えられていなかった分野ではないか? そこを検証・実現するのが「新しく求められる介護」ではなかろうか?

♣ 私は今日、長々と「男という生き物の特徴」「その男が短命で、いなくなった後の後家さん生活」について語った。以上のことを あなたの頭の中に入れて頂ければ“また楽しからずや”という 新しい職務が見えてくると思う。

参考: 1) 厚労省 「完全生命表」人口統計集 2012. 2) 山崎史郎:これからの医療の関わりをどうする? 老人ケア研究 No.40 p12, 2013.

職員の声

声1: 「後家楽」 ( ごけらく )とは初めて聞く;人生は どれだけ長く生きたか ではなく、どれだけ歩んだか で判定される と思うが . . .(係り:昔は 後家楽、今は女性の人生が50歳から86歳へと延びた ので、うまくやらないと「後家苦」になるかもね)。

声2: 男が早死になのは 遺伝子のつくりの違いによる、と学んだ;後家楽は女性が支え合って楽しめるのが「幸せ」と言うことだ(係り:これは‘洋の東西’を問わずに真実である)。

声3: 「Y遺伝子の悲劇」――やっぱり男は遺伝子的に短命なのか、悲しいことだ、僕はガンバッて長生きする(係り:重要なことは“人生 寿命の長短に非ず、達成感の大小による” ―― 男が90歳で死んでも 96歳で死んでも 大きな違いはありますまい ―― どうせ よれよれだろうし)。

声4: Y 遺伝子の悲劇って、なるほどだ;でも私は男、どうすれば良いのか?係り:男だから 基礎代謝も高く、やりたいことをやる;短い人生を濃く生きる;これは長い人生を薄く生きるより よっぽどマシと思わないか?)。

声5: 私とワイフは同年齢だから、私のほうが6年早く死ぬのか?酒と煙草を減らすつもりだ(係り酒と煙草の健康害は およそ75歳までに現れる → ガン・心臓病・脳卒中;それ以後はあまり関係ない)。

声6: 男と違って、女の独居は社会性を発揮、メリハリがある ので なかなか死なない。

声7: 近年 働く女性が増えているし、男性に近い好みになっている気がする;先行き 女性も短命になるのか?係り:女性の23番遺伝子は (X X)であり、宇宙の標準だ決して短命にはならないだろう)。

声8: せっかく獲得した「後家楽」も 放置しておくと“有難み”が薄れる;高齢女性の介護の時 その有難みを語り合いたい

声9: 私の母は典型的な“夫孝行”で 夫を亡くしたあと 後家楽をするかと思いきや 相変わらず家事に没頭;私が からかっても ほほ笑むだけ ―― 私は 後家さんではないが、子供を独り立ちさせたあと 母の代わりに 後家楽をしている係り亭主は元気で 留守が良い、のサンプルですかな ―― お母さんに報いてあげよう ! )。
プロフィール

ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
安全管理 ふじひろのページ

最新記事
全ての記事一覧
月別アーカイブ
カテゴリ
リンク
QRコード
QR