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(434) 最大寿命と平均寿命

 (434) 最大寿命と平均寿命

 歳をとらない生命はない !  観察してみれば、‘歳をとる’とは時間の経過とともに不可逆的に進行する“形態的・生理学的”な生命の上昇・衰退を表している ―― 途中で逆さ戻りはしない。だから 当然‘命の終わり’=「寿命」が存在する。

♣ 「最大寿命」とは、一つの生物種で“とび抜けて長く生きた”個体の生存期間を言い表し、人間で言えばフランス人のジャンヌ・カルマンさんは122歳、日本では泉重千代さんの120歳があるが、毎年発表の最大寿命によると それは およそ決まっており、115歳~116歳が多数である。

♣ ここでよく聞く「平均寿命」とは、民族や集団で、すべての死亡年限の平均値のことで、生後すぐ亡くなった人から最大寿命の人までの総平均であり、国際比較をする時に役立つ指標だ。

♣ 日本人女性の平均寿命は、現在86歳であり、6年間に亙って停滞(下記)しており、 最大寿命との差は30歳ほどある。つまり、どの女性を見ても、平均86歳まで生きると期待されるし、その後の寿命は 人によって異なるが、まだ30年間もの余裕がある

最大寿命と平均寿命

平均寿命と最大寿命との差が「30年」という事実は 人間の天寿を理解するうえで重要な数値である。現在 「平均寿命が86歳 & 最大寿命が116歳」の関係が成り立っているから、将来 もし平均寿命が86歳に14歳ほど加わって=100歳の おめでた に増えることがあれば 最大寿命も116歳+14歳=130歳増えることが類推される。でも これは 嘘くさい !  

なぜかと言えば、今現実に100歳寿の方々の介護をなさっている皆さんならば 130歳という年月が 医学・介護学からみて どれほど困難な年月であるかは即答できる からだ ―― たぶん不可能、と言うだろう。つまり 言ってみれば、現在の「平均寿命は86歳 & 最大寿命は116歳」の関係が ヒト属の遺伝子寿命として“ぎりぎり” なのであり、環境が変わったからとて 平均寿命が100歳に延びるようなことは いましばし考えられないだろう。

♣ 別なアプローチで「各国の平均寿命の比較」(厚労省・完全生命表)を見ると、どの国も年度ごとに寿命が延びているものの、平均寿命86歳を誇る日本女性の数値は、2007年以後 6年に亙って停滞している のが観察される ―― つまり、人類の平均寿命は86歳近辺で一服するのかもしれない。はたしてそうなのか? 戦後 延び続けた平均寿命なのに これ以上 もっと延びると期待するのは幻影なのか?

♣ これに関しては二つの意見がある。:“従来延びた寿命だから今後も延びる”という楽観には根拠がない ―― だって生命現象が無限に延びる訳がない ! 数学計算による延長予測と生物的な延長とは性質が異なる ―― その例は 青少年の成長曲線の「S字型」が挙げられる。身長は12歳の頃は数学的に著しく延びるが、発育は18歳以前で止まる ―― なぜなら、それが“生命曲線”だからである。

♣ さて、このように我々は平均寿命が86歳で一服する状態を認めてみよう。“元気で長生き”という標語があるが、何も“長生き”だけが「能」ではない平均寿命が1年長くなるたびに「1兆円」の福祉予算が増えると言われる。これからは寿命延長のためのよぶんな予算は むしろ中身を豊かにする方向に使えるようになるだろう。平均寿命の内訳は 「健康寿命+病気寿命」 である。つまり 予算を食う病気寿命を健康寿命に切り替えることで、一層元気な86歳の平均寿命を世界に誇ることができるようになるのではないか。  

結論:  日本女性の平均寿命は86歳で一服するように見受けられる。これを契機に介護は 延寿本位ではなく、限られた寿命の中身を豊かにする方法が発達すると予想される。
 
 職員の声

 声1: 平均寿命86歳の老人たち、年寄りの冷や水なんのその . . . お元気だ;その活力を維持するために「体の運動・社会交流」を勧めたい係り:元気で過ごせるのは平均74歳まで、その後の13年間は病弱で、そして逝く ―― この流れを改めたいナ)。

声2: 「寿命は86歳で一服」というデータに納得、もし人々が望むままの「不老不死」が実現すれば 国家はパンクする(係り:百歳までの社会経費は お一人約1億円1) 116歳が多数となると、おめでたも 経費も想像を越える ! )。

声3: 野生動物が動物園などで保護されると寿命は延びるのか?(係り:猿や河馬は歯が無くなると死ぬしかない;動物園では柔らかい餌を貰うから寿命は倍増する ―― 人間は原始時代の平均寿命25歳、過保護された今は4倍の極端な長命;馬は保護されても10歳で屠殺( とさつ )されるから天寿は不明だーー 人間も戦争があれば馬に似る)。

声4: 平均寿命が一年延びると福祉経費が1兆円増える とは驚き ! 人の最大寿命が116歳というのも初耳 ! (係り:人は千年万寿を望むけれど、現実は厳しいね ! )。

声5:長生きは悪 ! 」という人々の声が聞こえてきて 心が寒々する:誰だって自分の親は長生きしてもらいたい(係り:昔の老人は若死にで 数も少数 ピラミッド型人口で、容易に養えた2) 、今は 高齢も100歳近く、 数は10倍 形は提灯型、福祉費は老人に70% 子供に4% ! ―― つまり「納税者重依存の長生きは悪」だろう ―― 昔と違い 日本の富は老人に吸い取られ、国はやせ衰え、反日的な近隣国にやがて侵略されてしまう ―― 「長生きも 自立基礎の上なら善」と言える。

声6: 老人は「無為・無策で生活していたら、いつのまにか この歳になっていた」では情けない、若いころから将来に向かって長命の準備OKであるように蓄えておけ今の時代 老人は死ににくいのだから

声7: 同じ人間なのに、ナゼ日本人は長生き するのか?栄養・医学だけでここまで延寿するのか?(係り:他の先進諸国でもグイグイ延びている、日本は僅かな差でトップに立っているだけだ ー― それは医療・介護の発達で病気寿命が13年と非常に長い ―― つまり 「元気で長生き」 ではなく 「病気で長生き」 に過ぎない ! お寒い話だ)。

声8: 老人が自立するために雇用を増やす必要があるが、受け身で待っていてはダメ、自分たちで雇用を増やして欲しい;また働く老人が「働き損」にならないよう 調整すべきだ。

声9: 100歳を越える老人が5万5千人いると聞きビックリだ;このうち自立している老人は何%くらいか?(係り:自立の定義にもよるが、私の知る限り 聖ロカ病院の日野原先生・103歳だけだ ―― もっといるか?ーー 馬齢か?)。

声10: 女性は平均寿命86歳に加えてプラス30年の余分な生存期間がある ―― これを自立して有効に使うと いいなー

 参考 1)  安全管理 # 428 : 長生きの秘訣。 2) 安全管理 # 429 長生きとピンコロ談義。
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ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
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