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(455) マッチ・ポンプ

   (455) マッチポンプ

 私たちは時々‘マッチ・ポンプ’ という言葉を聞く。これは 「マッチで火を付け、ポンプでその火を消す」 という意味の “和製英語” だ。

♣ 人間とは不思議なもので、暇を持て余すと、自分で何か問題を引き起こして人の注意を引き、それを自分で解決することで金銭や名誉や得る、というゲームをやりたがる。

♣ 日本で有名になった政治の例は:―― 1966年、自民党の代議士であった田中某氏は国会である問題を取り上げ( マッチ )、裏でその問題の該当者に金品を要求。相手がそれに応じると、提議した問題を自らもみ消す( ポンプ )といった事件があった。またマスコミの例では、某新聞記者が自らサンゴ損傷事件を起こし( マッチ ) 、現場に最初に駆けつけた記者が 世相を嘆き 教訓を垂れ、出版部数の増加に寄与した、という行為( ポンプ )があった。この新聞はマッチ・ポンプがお得意で、 現在は 「慰安婦問題 で馬脚を現した。その他の例を いくつか紹介しよう。

♣ 昔、コレステロールの正常最大値は 250mg/dl であった。その値を越えると心臓・脳卒中の頻度が増えるからという 統計上の理由であった。ところが 製薬会社スポンサーの会議で 正常値が 250mg から 220mg へ引き下げられた。動脈硬化の原因物質であるコレステロールは ‘低いに越したことはない’ という善意の措置であり( マッチ ) 、これによって心臓・脳卒中の病気が激減するハズだったが、それよりも先に  ( にしき ) のみ旗の例にもれず、薬が売れに売れ、製薬会社は巨万の富を得た ( ポンプ )

♣ 病気はコレステロールだけで定まるものではなく、結論が曖昧なまま、今春の改訂でコレステロールの判定値は 世界基準の 250mg に戻された。高齢女性では 280mg までOKである。つまり この例では、 “マッチ” は 意図的に判定基準を下げたことポンプ” は処方薬の増加で製薬会社が大儲け をし、肝心の患者サイドの利益は曖昧のまま、という結果であった。

♣ このような ”マッチ・ポンプ“ は 大きい期待の掛かる 医療・美容・保健 または近代宗教の環境の中では珍しくはない。その場合の要件は (A) 正義の戦士を偽装する 「マッチ」、(B) チャッカリと ‘儲け’ または ‘名誉’ を着服する 「火消ポンプ の2点が必須である。

♣ 介護界、老人グループを対象にするマッチポンプは、① 治療薬、② 疑似健康療法、③ 幸せ・満足を約束する 「カルト」 ( グループ宗教 ) がある。「マッチ・ポンプのコツ」 は、そもそもインチキがばれない接近法で 人の関心を取り込むこと である。

♣ 治療薬について:―― 広い意味で見渡せば、“化粧品”、“健康薬品”、“保健薬”など テレビで宣伝する多数のアイテムが 皆 該当する。肌が汚れる、シミが増える、髪の毛が薄くなる、などのマッチがどれほど信頼できるのか?これに対して、良くもない顔を良くみせる商法は一種の詐欺とも思える。 医薬品である高脂血剤の判定基準の変化については マッチ (=動脈硬化 )とポンプ( =治癒 ) を組み合わせた論法である ―― 安全なコレステロール値は 250 なのか 220 なのか、 迷ってしまう

♣ 降圧剤の適応範囲にも問題がある ―― 治療対象の血圧値は 昔 160/94 であったが、いろいろの変遷を経て今 人間ドックでは 147/-- 、高血圧学会では 127/-- と決めている。血圧は低い方が長生きするのかも知れないが、127/-- では日本人の半数が病人にされてしまう。薬を売る側は ‘儲け’ が増えるマッチ ( =低い正常値 ) を並べる ―― 使う側は素直にそれを信じて多量の薬を飲み、ポンプ側はチャッカリと利益をむさぼる。特に 「薬は症状が出る前に使うべし、症状が出てからでは遅い、」 というキャッチフレーズがあるので “薬はやめるに やめられない”。いったい 善良な庶民は命を守られているのか、それともだまされているのか? 困ったことに、それを決める人はどこにもいないのだ !

♣ 疑似健康薬については 医用薬品よりもずっと複雑だ。総合ビタミン薬スタミナ向上・脂肪燃焼作用の強いお茶 肥満解消・葡萄酒のレスベラトロール長寿など、一杯飲み屋での話題として 世界中 尽きることがない。“幸せと満足” を約束する 「カルト」 ( グループ宗教 )も 問題はいっぱいだ。

介護の分野でのマッチ・ポンプ は何であろう? 私は 大量の内服薬だ と思う。5種類なら少ないほう、一般に 10~15種類の薬 が処方されている。私は薬の “効能” よりも “副作用” を心配して 多剤併用には賛成しかねるが、薬を減らすことをご家族に説得するのは 誠に至難の業 わざ なのだ。

結論: マッチ・ポンプの基本メカニズムは 「火を付けて不安に陥れ、火を消す行為で安心させる」 という一連の “大道芸人的心理 をうまく利用して成り立っており、あなたや 私も 皆 これで心がゆすられてしまう。とどのつまり 安心を感じれば、で 「結果オーライ」 なのかも知れないが、私たちは もう少し 「理屈が通る心」 で対処したいと願うばかりである。

   職員の声

  声1: マッチ・ポンプという言葉を初めて聞いた:生活の中のなにげない行動も、実は誰かのマッチ・ポンプに乗せられていると思うと怖い ! (係り: いい話には‘裏’がある、とはよく聞く話だ ―― ’まゆつば’ と言うではないか . . . 話に乗る前に自分の頬をつねってみよう)。

声2: 株式取引でも 「見せ玉」 ということが行われる ―― 火を付けることは 少なからず悪気があるので、話の真偽は自分で判断すべきである. . . 他人様は教えてくれない)。

声3: 利益を得るために 自分で火を付け自分で火を消す ―― 只の‘だまし、詐欺’ではないか?(係り: 健康や美容上の詐欺は なぜか 話半分に見られている ―― そもそも嘘っぽい話だからか?―― 長生きできます、とか、色白美人になれます、などはハナから信じにくいものね)。

声4: テレビの疑似薬品の広告も激しいと思う ―― それによれば、ある 「お茶製品」 を飲むと 体内で脂肪が分解され、燃焼され、スマートな体型になると広告する . . . 単純な脂肪は炭素が17~19個ほど鎖状に繋がった分子構造であるが、いったい‘お茶渋’が どの部位を分解するのか? 体内で燃えれば体温が上がるはずだが そんな事実はない(係り: 視聴者をバカにしても営業は成り立つのだろうーー広告を演ずる俳優が愚かな人形に見える)。

声5:30代からの基礎化粧品 . . . 」などの広告を聞くと 私はフラーと釣られてしまう ~~ 冷静になりたい(係り: マッチで簡単に燃やされた上、ポンプの水代金まで払わされる ―― そのカラクリを 積極的に ご自分の仕事に応用されたらどうか?)。

声6: 人を騙して金を儲ける、そんな人にはなりたくない(係り: 今 係争中の日中韓問題、日本は騙されっぱなしである ―― あの国々は 本気で‘騙す’という気はないらしく‘騙し’は一種のゲーム感覚のようで 自国内でも日常茶飯事なのだそうだ ―― 騙されるほうがバカ ! らしい . . . そういう人種は国内にも いっぱい居る)。

声7: メディアは大げさに報道する癖がある ―― ”アロマ ( 芳香剤 )認知症が治る“という報道で、私は多くのご利用者から質問を浴びせられ 返事に窮した ―― ご自分で考えたら‘そんな訳があるはずがない’と分かるだろうに ! (係り: たぶん、藁をも掴む気分で ほとほと困った人たちだったのだろう ―― 近年のメディアは ‘誇張’を旨としているようだ . . . 天気予報 を聞くと‘なるほど’と思うほど ひどいものだーー命を守る行動をして下さい、と言う . . . どうすりゃいいのか?)。

声8: 最近では「慰安婦問題」が朝日のマッチ・ポンプだった、と判明したばかりだ:原爆被害も 特定報道を信じ過ぎては問題である ―― UFO( ユーホー )写真・心霊写真と同じように 必ず首をかしげて見るべきだ ! (係り: 原爆も‘急性期被害’は間違いなく存在したが、慢性期被害(= あれから69年経過)の実態は不思議がられている ―― 心理的被害意識は当然としても、69歳を越えて‘何の障害もない’長生きの実態を見ると、マスコミは 偏らない報道 をしているのか、疑いの声が上がっている)。
プロフィール

ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
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