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(469) フィボナッチ の ’うさぎ算’ 増殖

  (469) フィボナッチ の ‘うさぎ 算’増殖
 
うさぎ )は多産で増える ことで有名である。しかも小さな檻( おり )の中で 文句も言わず小兎を次々と産むので、小学生の動物飼育実習には持って来いなのである。

♣ 兎の増え方を観察した13世紀のイタリア人にフィボナッチという数学者 がいた。兎は生後一月半で子を産み始める ―― 月を追うごとに子の数を記録したら 一年で どこまで増えるのか? それを彼は数学的に考えた。その前提として 一つのペアー( 雌雄 )兎は、産まれて2か月目から毎月1ペアーの兎を産む; 兎が死ぬことはない。この条件で産まれた1カップルの兎は1年の間に何ペアーに増えるか?

♣ 答えをメモ用紙に逐一( ちくいち )書き記すと; (1), 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233、つまり 233 ペアとなる。フィボナッチはこの数列を観察して、ある規則性の存在を発見 した。つまり、 1 の数から出発して、自身の数に、前の数字を足した和が 後ろに来る数となる のだ。

♣ たとえば 「2」 に着目すると、「2+1=3」 、「3」 に着目すると 「3+2=5」 といった具合だ。後ろに行くに従って大きな数になる。この面白い数列は 「兎算数列」 であり、「フィボナッチ数列」 とも呼ばれる。この数列は単に兎算だけでなく、自然界で 「ヒマワリの種の並び方、花びらや枝の生え方」 などの螺旋の中に発見される。もちろん、自然界は 数学だけで処理されるものではないから、無限にこの数列が発散するわけではない

フィボナッチの’うさぎ算’増殖

♣ このフィボナッチ数列のサンプルが 「人口増殖」 の観察にも見られる。は 「大和時代から現在までの日本人の人口経過」 を示す。徳川時代の 300年 の ‘膨らみ’ は、例外部分となるが、全体の図形はフィボナッチ数列の図形化 である。鎌倉時代の人口は 1,000万人 にも満たなかった → 徳川時代になって 約3000万人 に達し、鎖国による食料事情によって人口はそこで飽和; 明治時代と共に人口は急速に膨れ上がり、2004年 でピーク に達した。これら人口の消長は その裏に歴史的背景が隠されているが、今はフィボナッチだけを観察しよう。

♣ 私は初めてこの図を見たとき、思った ―― 何だ?日本人は兎算で増殖してきたのか? 我々は兎の一種なのか? と白けたものである。そう言えば、バブルが始まった 1970年 のころ、日本の鼻息は荒かったけれど、西欧の人々は日本人のことを 「兎小屋に住む兎算の人々」 と呼んでいたっけ。なるほど、たしかに その頃の大学生の下宿は 6畳 和室なら二人住まい、トイレは共用・風呂は銭湯であった。一般住民も似たり寄ったりで、日本住宅は彼らの目でみると 「兎小屋だった」のであり、まったく、今昔の念に打たれてしまう。

♣ 話を元に戻す。兎算増殖と言っても それは初期の様相を記述するだけであり、数列が無限に発散するものではない。私も小学生のころ学校で兎を増やしたが、籠の数が 10個 程度 (20匹) で終わってしまった。その理由: 餌・ 排泄物の世話・ 仲間喧嘩・ 病気・ 籠数の制限 など 色々であった。

♣ 日本人口はフィボナッチ数列で増えてきたが、兎と同じような理由で 2004年 にピークを迎えたのであろう ―― そもそも人口が無限に発散した例は歴史的にはない。ところが日本の学者さまたちは真剣に 日本のピーク後の人口減少を憂えている。いわく、国富が減少する ・ 国防上の危機が訪れる ・ 老人福祉は存亡の瀬戸際だ . . . などなど。それはそうかも知れない ―― だがフィボナッチ数列は 自然の中で ある限度に達したら、上記のような理由で終了するのがオチなのである。憂えるよりも対策を考えるのが得策だ。

♣ 日本の場合、人口の減少は平均寿命 86歳 の天寿を越えた老人の死亡 が主原因であり、天然現象であって、‘おめでた’ でこそあれ、これに何の対策が必要であろうか? 赤ちゃんの数が不足だ という声も大きいが、総人口 1.2億人 の日本が毎年 100万人 前後の赤ちゃん を得ているのは、バランスとして誠に中庸を得ている のではないか (100万人が100年生存して1億人の人口となる) 。米露中のような大領地国を除けば、人口 数千万人 の中堅国家こそ 福祉の運営もパラダイスに一番 近いハズであり過大な人口の発展を期待するのは フィボナッチの違反ではないか。

結論: 日本はフィボナッチ数列で人口爆発をする能力が潜在することを証明した。今後は生存数の規模を他国と意味なく競わず、人口 数千万人 の中堅国家として、ふさわしい平和と福祉の高揚を主張してはどうだろう?

   参考: * 新谷冨士雄・弘子:日本女性の平均年齢は86歳か、福祉における安全管理 # 466, 2014.

  職員の声:

  声1: 私は高校の数学で フィボナッチ数列を学んだ覚えがある ―― 自然界は天候や餌の多寡( たか )などにより 数学通りには行かないが、人間の増え方について 改めて学ぶことができた。

フィボナッチのうさぎ算増殖

声2: “プレイボーイ”誌のシンボルはウサギのバニーちゃん子孫繁栄のシンボルだからウサギが選ばれたと聞いたことがある(係り: 長いウサギの耳を頭に付けた 背の高い可愛子ちゃんが フィボナッチ繁栄と関係あるって... 知らなかったなー ! )。

声3: ウサギの増殖パターン日本人の人口推移を関連付けて分析した考え方が面白かった(係り: ウサギ算よりも もっと激しい増殖をするのが‘ネズミ算’であるが、その割にネズミはあまり増えない ―― なぜなら人間が駆除するからだ:逆に ‘ブタ算’は 一つのお産で12匹も産まれるが、人間が片っ端から‘食べて’しまう から増えない ―― 人間の増殖は 長い目で見れば やはりウサギに近い ようだ)。

声4: フィボナッチのウサギ算によると、ピークの後、人口減少も必然的に伴う ことが分かったが、老人は案外に減って行かない ことを パールで働いて、身にしみて感じている(係り: だって、老人の数を減らさないことが‘介護保険’の目的であるから 当然のことだ)。

声5: 図を見ると、明治維新と共に人口が爆発的に増えた のは、単にウサギのフィボナッチ増殖とは異なり、科学の進歩による影響が大きいのではないか?(係り: お産に関する科学が有効になったのは‘戦後’の話;明治維新の頃なら‘鎖国令’が取り外されて食料輸入が可能となったこと、つまりフィボナッチそのものが原因である)。

声6: フィボナッチ数列で人口が増え続けたら困るだろう;インドあたりではどうなっているのだろう?(係り: 食料・住居・犯罪・病気などの制限因子で12億人あたりに減って安定しているようだ ―― そうでなければプランクトンのように増え続ける)。

声7: 日本は フィボナッチ増殖を遂げた割りには 人々が ‘長寿’である、しかし「幸福度」は他国に比べてどうなのだろう?(係り: ‘幸せ’の判定は個人の問題だ;一般的に言えば ”金持ちほど不幸、老人ほど不満 なのが世の常のようだ)。

声8: 日本の総人口が今より多くあるべき とは思わないが、右見ても 左見てもお年寄りばかり という老人過剰は困ったものだと思う;その上 兄弟姉妹は二人程度という少なさも困ったものだ(係り: 私ら‘係り’は夫婦二人で19人の兄弟姉妹を持っている戦前派である;でもな、年寄りが多くて 子供も多くて、では地球が壊れてしまうよ ―― 年寄りを整頓し、子供を増やす... それがフィボナッチのサイクルではないだろうか? 今の日本がそれを実行しつつあるか?)。

声9: 自然界ではフィボナッチのサイクルが働いて、それぞれ適切な数が保たれバランスが得られていると思う;人口減少の始まった日本にも それなりの意味があるハズであり、それをしっかり受け止めたい(係り: フィボナッチ算で増えたら ‘フィボナッチ逆算’で減るのが‘自然界’である ―― 日本の知識層は この理( ことわり )を受け入れたがらない ―― 逆さピラミッドの人口構成のまま 赤ちゃんを増やしたら どうなるかが分かっているのか?)。
フィボナッチの’うさぎ算’増殖
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ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
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