(55) モノ と イキモノ

(55) モノ と イキモノ   

三歳の子供でも、芋虫や蟻が生きているかどうかを見分けることができます。しかし「命とは何か」と問えば、おそらく答えられません。科学者や生命学者に質問すると、「時間がたてば壊れてしまうのがモノ、時間がたてば壊れる点では同じだが、その前に増えるので、見かけ上、壊れないように見えるものがイキモノである」。なるほど、これでウイルスからヒトまでを全部説明できますね。

♣ 命の定義は考える人によって異なります。生きものの簡単な特徴を云えば「食べて増えるもの」とも言えます。お釈迦様は「生類あわれみ」の思想から、イキモノを摂取しないように指導されました。でも米や麦を召し上がりました。お釈迦様にとって植物はイキモノではなかったのです(2,400年も昔には、科学はなかった!)。今では、植物どころか、ウイルスさえもイキモノなのです。

♣ そこで科学者たちは躍起となって「生命の定義」をしたがります。しかも、宇宙規模では、SF映画で見るような宇宙人・ET (イーティー、Extra Terrestrials) という生命を探し、宇宙人解剖学(ExoAnatomy)という学問もできています。宇宙規模の中で、生命とは それほど不思議なものなのです。

♣ クイズのような話し、子供が大人に質問しました。彼は鶏の卵を手に持ち「これはモノかイキモノか?」と。大人が「イキモノだ」と答えると、子供は「ブー、これは無精卵です、つまりモノです」と答えます。降参ですね。

♣ イキモノの特徴は、「自己複製」することでした(増えること)。また、イキモノの、もう一つの特徴は「代謝」をすること(食べること)でした。でも「介護」をする我々の目からすれば、上に述べたイキモノの定義は一部ハズレです。だって、一号保険者は「動いて、食べて、代謝するけれど、もう増えない」からです。増えないものは「生命の定義」から一部はずれます。ただし、人間だけは「例外」です;人間は「学習」をし、その「文化を後世に継承」することができるからです。また、「更年期以後の人生」は更年期以前と同じだけあるし、結婚や出産の自由も保障されているからです。

♣ 「増えない」ことだけを問題にせず、 私は皆様方にお願いをします。どうか「増えて」ください。社会全体で若い皆様方が増えないかぎり、将来、日本にイキモノがいなくなり、人類文化が伝承されなくなります。増えることを応援しすます。

職員の声

声1: 私は地球と宇宙をつなぐ生命体について想像するのが好きです;その特徴をいろいろ神秘的に考えていましたが、シンプルな「食べ 増え 文化を後世に伝える」イキモノの定義に感心しました。

声2: 食べて増えるの「代謝と自己増殖」はイキモノの特徴、これに加えて学習と文化の継承、これあってこそ人間が単なるイキモノではないことの特徴です。

声3: イキモノは更年期で生命を終える;人間は更年期以後、それまでと同じだけ生命が続く;ヒトの人生を考え直しています。

声4: いたずらっ子は鳥の無精卵を見せ、これはモノかイキモノかを尋ねました;彼は無精卵をモノと言いましたが、私は、無精卵もイキモノだと思います;だって それが増えないのは、個人の責任ではなく社会的問題があるだけなんでしょう?(係り:先週 朝日新聞で報告がありましたが、現在、女性はお腹の中の複数個の「未受精卵」を、あらかじめ一度に閲覧できる時代になったそうです;10個か20個の未受精卵をいろいろ比較検討し、一番遺伝子的に良好な卵子を選び、その後 受精させると 最良な子孫が得られると言います:昔の方法は受精卵になった後(ヒトの胎児)を「検閲」していたので倫理的な問題がありました;未受精卵なら まだヒトではないので、倫理問題は避けられると言います→??→あなたも お腹の卵の閲覧を承認なさるのですか?そして 選ばれなかった卵は捨てられるのですか? ああ、何という時代になったのでしょう!)。

声5: “成長率は3パーセントは正しいの?”というお話がありました(参照:パールの安全管理 #39);これは「イキモノの定義 = 増える」と合致しません;イキモノは ± 0パーセントが一番安定していると思います(係り:中国は“一子政策”を取り、人口は減るはずでしたたが、現実には増えています:“増える”とは、いずれ死にゆく自分の身代りを創るだけでも“増える”と言えませんか?)。
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ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
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