(65) 今の小児科と老人科

 (65) 今の小児科と老人科  

 先日、東大医学部の同級会に出席し、面白い話を聞きました。小児科の先生方が何人かおられましたが、異口同音(いくどうおん)に次のような事をおっしゃっていました:----

① 小児科診療は長時間勤務で責任は重く、大変きびしい。

② ところが肝心の小児病は少なくなった。昔は外来に出ると麻疹(はしか)などの児で、にぎやかだった。ところが、ドクターたちが熱心に予防注射などをしたせいか、最近 伝染病がすっかり減ってしまった。下痢・脱水の類(たぐい)も減っている。

③ 元来、小児の病気は一元論(つまり罹っている病気は一つ)で片付けられる。一つの病気が治れば、その児に別な病気を探しても 見つかることは ほとんどなかった !! 現在、小児科医は治す児を見失っているのが実情だ。

④ ところが、私らは小児科医であるにもかかわらず、老人病の相談が多い。そこで老人を診ると、

⑤ 小児科では決して無い病気の「前立腺肥大症」とか「脳梗塞」「認知症」などである。

⑥ そのうえ、老人では病気の数が多く、一人の人が四つも五つもの病気を持ち、毎月 途切れず診療が続く(小児科では病気の切れ目が縁の切れ目)。全国的に小児科医が老人を診る機会が増えた、というご時勢になった、とのこと。

♣ また、逆に、老人医療センターが小児科を併設した例もあります(東京都多摩老人病院)。つまり診療科にとらわれず、お客様をお受けし始めたのですね。パールも対象を狭い範囲に限っていては、いつかは日干しに会うかもしれません。もっと幅広い活動——保育園、青少年園など——を念頭に置く必要がありそうです。

職員の声

声1: 私が子育てをしている地域では小児科医院がいつも母子でいっぱいです。

声2:昼間の開業医院ではなく、深夜の病院小児科では「コンビニ診療」で多忙です。今日のお話(小児病は減った)とは実態が違うようです。

声3:病気にも「ピンキリ」があります;今のお母さん方は「熱・咳・汗」程度の症状で すぐコンビニ病院受診*です;昔のドクターは 症状と言うより 教科書的な病気を診たのでしょう(係り:今は お婆さんの智恵がない世代ですから、おおいにあり得ます)。

声4:小児科医がお年寄りの認知症の実態を知っているのでしょうか?(係り:たぶん、今は専門的ではないでしょうが、これからは小児科医が老人を診、老人科医が小児を診る時代になるでしょう。  * 参照:安全管理 #57 : コンビニ受診
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ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
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