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(66) 地域球のひみつ

  (66) 「地 域 球」 の ひ み つ  

  人は50歳になるまでは、遺伝子の仕組みがその人を守ってくれるから 何をしても、または しなくても 安心して生きていられます。問題は 遺伝子が人を守るとは限らない50歳以後を どんな心がけで過ごすのが望まれるか にあると思われます。そのための方針として、Newton誌(2010年4月)から四つの「長生きのひみつ」をお伝えしました*。さらに「ルー (Roux)」の方針**も確認しました。

♣ ところが時代がその後 変化しました。私どもは「地球」(Earth) の上に住んでいますが、新しい考え*** によると、その地球とは幻影にすぎない、私どもは「地域球」(Eaarth) の上に住んでいる、と言います。耳慣れない言葉 「地域球」とは何ですか?

♣ 現在の「地球」(Earth) は「産業革命」がイギリスで起こって250年、せいぜい先祖15代の人間が、「経済成長」を求めて努力し続けてきた地球です。人々は「多いほど良い」( More is better )という原理を持ち込み、農業・産業・人口・年齢の爆発的増大がもたらされました。ご存知のように、近年は「環境問題」が問題視されています。現在の「地球」は この環境問題に押しつぶされ、放置しておくと、あらゆる資源は枯渇し、人類の環境は「地球」から「人のエゴ、地域球」になってしまうと報告されます。

♣ 欧州では「腎臓病」を患う人たちの寿命を「65歳」と認定するそうです。正しい治療は腎移植。移植する腎臓は すぐには得られないので、「透析で時間待ち」をします。うまく体に合った腎臓があれば「腎移植」をします。もし体に合った腎臓が得られなければ、時間待ちの透析を65歳で中止し、イエス様の御許に行くのだそうです。本人も世間も、この考えに異論は無いようです。これによって、地域や国が「医療費倒れ」から守られます。「透析も環境の一つ」なのですね。

♣ 聞くところによると、都内のある区の介護認定会議では、認定者の1/3から1/2の方々が「一人暮らし」だそうです。こんな例があります:① 55歳男性 80kg 脳出血 右麻痺 失語 高血圧 糖尿病 → 要介護3と認定:青壮年時代のメタボな生活態度が原因でしょう。② 65歳男性 COPD 酸素を毎分3リットル使わなければ呼吸困難が続く、しかしタバコはやめられない → 要介護2。③ 78歳男性 肺癌の脳転移で左麻痺、でもタバコはやめられない → 要介護3。こうして、おおらかに介護認定が許容されますが、人々の「生活態度も環境の一つ」ではないでしょうか?

♣ 日本の人々は「平等」を枕詞にしながら 深い人生論を好まない傾向があります。たとえば、子供が50歳になるために社会が協力するのは、誰が見ても美しいし、理にかなっている;しかし50歳の人が100歳になるために環境の乱用を社会に求めるのは それで良いのでしょうか?「生活習慣病も環境の一つ」でしょう?

♣ 結論的に述べますと、私たちは “More is better” に制限を加え、環境の「持続可能なレベル」を念頭に置きながら「人のエゴ」(地域球)に一定の枠を、はめるべきではないかと考えるこの頃です。

*安全管理 #5: 長生きのひみつ、**安全管理 #45: ルー(Roux)と智恵、*** ( Bill McKibben: Breaking the Growth Habit. Scientific American 4:61, 2010) 
職員の声

声1: 環境に対する人間のエゴを解決するいい方法があるのですか?(係り:京都議定書”など、世界中の政府が会議を開いて議論していますが、各国別にもエゴがあって合意に達するのは まだ先のことです)。

声2:人口の多い発展途上諸国がアメリカ並みの生活水準を目標にしたのでは、地球は「地域・球」になってしまう(係り:日本だって45年まえまでは発展途上国でしたよ)。

声3: 「地域・球」とは初めて聞く言葉ですが、欧州の宗教は腎疾患の透析の年齢制限をしているのですか?日本では考えられません(係り:宗教だけではなく、彼の地の自然社会的哲学が年齢制限に繋がるのでしょう;日本でも“楢山節”(ならやまぶし)という解決法がありました)。

声4: 欧州が透析上限を65歳と設定したのは 日本では了解不能、これに対し、日本がマグロや鯨を食べるのは欧州では了解不能;人間色々です(係り:欧米では“延命胃瘻”をしませんが、これも 日本にとって“了解不能”でしょうか?)。

声5: 若い頃、酒やタバコ・過食で好き勝手をし、歳とって自分が招いた病気にかかり、社会の福祉構造に甘える人たちにも「人類愛」を 等しく分け与えるのですか?(係り:福祉の愛に関する法律は20年以上前のバブルの頃にできました;今の政治は、また新しい道を拓くのでしょう)。

声6: ヒトは長生きすべきか . . . 程よく一生を終えるべきか . . . 職員として問いにくい問題です(係り:世界300余国のうち、どうして日本が最長寿国を続けられるのでしょうか?コストが掛かり過ぎて、身分不相応だとの声もあります)。
プロフィール

ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
安全管理 ふじひろのページ

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