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(395) 格安延寿 (LCL) とは

 (395) 格安延寿 (かくやすえんじゅ) L.C.L. とは

 昨年 12月20日、朝のNHKは 千葉県の老人医療の混乱」を取材していました。

♣ 同県では、所によって 老人の人口比率が40%を越え(日本の平均値は20%程度)、これにより 老人の救急医療、特に脳卒中・誤嚥性肺炎の対応が困難で、医療陣の拡充が深刻に求められていますが、それは 不可能だ と言います。なぜって、予想される必要経費は受益者負担の能力を遥かに越えるからです。

♣ 私は これを聞きながら 思いました:真の解決は“格安延寿”しかないのか?と。格安延寿とは ”需要供給の労力と経費を安く工夫して延寿に対応する方法”で、この命名はパール職員の 野垣美由紀さん の提案によるものです1)

♣ 今、航空の世界では「安全で安く ! 」という標語の下に「格安航空」(Low Cost Carrier ; LCC)というサービスが実現しています。彼女は これをもじって「格安延寿」(Low Cost Life , LCL)を提案しました。それは こう言う事です——:介護保険の経費で、 「要介護5」 お一人年間予算が 約500万円 ですが、日本の サラリーマン の平均年収は 約420万円 :この格差では 要介護予算が高すぎて、福祉活動の維持が逼迫 (ひっぱく) します(つまり、今の介護は 高額延寿 = High Cost Life ! )。でも、もし格安延寿(LCL = Low Cost Life ! )が可能であれば、より多くの高齢者需要に資することができます。

♣ では 具体的にはどうするか? :先進 諸外国でも少子高齢化は発生している → 諸外国での解決法を参考にする: 人類の自然死を勉強する2) ——延寿が無料のままなら、長生き要求は際限なく高まるし、点滴・胃瘻の需要は ウナギ登りです → これは 高額延寿(High Cost Life)であって、税を負担する若者が疲弊 (ひへい) する: 今、人の天寿の考え方が変わってきた:延寿とは高齢に高齢を重ねることではない !  → がんらい 人は 汗水流して働き、子孫を残すことで社会に貢献してきた;つまり  人の天寿とは = 働き、子孫を残し、社会貢献が可能な限りの人の年齢である ;こう考える人が増えてきました。もし高齢や病弱で社会貢献ができないのなら、「つましく 質素な生活」をすべきでしょう。これら ① ② ③ を考え合わせると、安定して持続可能な社会とは「入るを計り 出る (いずる) を制する」、しごく当然な原理が実現できる社会です。 「出る (いずる) 」(= 介護給付を増やす)を言い張るだけではバランスを欠きます。

♣ 先回の安全管理:「無料化とモラル・ハザード」3) で学んだように、もし老人が ご自分の「数十年にも及ぶ」延寿経費を 現今のように 若者からの税へ依存すれる制度であれば、今後 国は必ず衰退して行きます。日本の敬老借金は もう限度を越えました(一千兆円の借金 ≒ ギリシャ危機と同類);それゆえ 以後の老人は「格安延寿へ移行」しなければ「国は介護倒れ」に陥ります。本文冒頭の医療混乱は その一端にすぎません。

♣ 中部大学の武田邦彦教授は 個人の社会貢献の有無の視点で、今後の天寿とは、現行の90歳や100歳以上などではなく、「戦前のように“50歳前後”に戻るのか? 」と言われます4) 。「50歳の意味」:男女は更年期を迎え、以後 人は繁殖せず、したがって「生命進化へ貢献する道」からも離れ、また 遺伝子は人の生存を積極的に守らなくなり、動物一般にとっての天寿にも相当します。 以後、病気がちになるのは「理 (ことわり) 通りなのです。

♣ 教授の「天寿50歳」の提案が“行き過ぎ”なのか どうか 皆さん方は どう思われますか? 天寿が50歳では 低過ぎると思う人は、何歳なら 天寿として国や社会の安定存続に反せず 容認・妥協できますか?
  
参考:パールの安全管理 1) # 379 : 空を飛ぶ夢、長寿の夢、格安延寿。 2) #387 : 介護で言う常識は公明正大か? 3) # 390 : 無料化と モラル・ハザード。 4) 武田邦彦:再び「天寿」と男性の健康について。2012.12.9 Yahoo のBlog.

職員の声


声1: 「格安延寿」とは、有名な「格安航空」の名前にちなんでおり、内容的に意味することも了解でき、この命名が良かった と思います(係り:たとえ安あがりでも、安全・安心な延寿です)。

声2: この名称はアイディアも 言葉の響きも良い;その上、人が社会貢献して生きさえすれば 延寿の上限はないという点、まことに気分が晴れます。

声3: 天寿が50歳 なら 私は今、すぐ召されてしまいます、ヤだな係り:あなたは社会貢献をしています;問題外ですよ)。

声4: 天寿は 世間の定年の習慣どおり60~65歳ではどうでしょうか?(係り:体が丈夫でも「脳」が壊れる人は 年齢によらないでしょうね。最近、ヒトは "二度死ぬ" と言われます . . . 一度目は「脳が壊れる時」です:体の外見は変わらないけれど「心」が死ぬ から、体の中味は 別な生物になります。二度目は 体が痩せ細って「体格指数が 12 になる時期」で、「体」も死に ます 5) 昔は 一遍に逝きました が、この20年来、「二度死に」が増え、しかも 一度目と二度目の間隔が広がって来ました -- 医療・介護の進歩によるものですが、果たして これで良いのか?)。

声5: 高医療・高福祉で優遇・保護にされた今のお年寄りたちを「線引き」して延命するのはムリでしょう;50歳以上の人を全部見捨ててしまうくらいの気構え でないと、日本は福祉ぼけ で 滅びてしまいます(係り:ちょっと過激過ぎるかな?)。

声6: まあ 60歳を越えると 体は傷だらけ、本当にどこを治せば 元に戻るのだろうか?(係り:これは生活費プラス修理費の問題がからみますね -- 次回に述べる「ホッチャレ問題6) です)。

声7: 私は ある超高齢の男性ご利用者に尋ねました:「妥当な天寿って何歳でしょうか?」と。「70歳くらいかな」という返事でした;人生も「腹八分」 と思えば、70歳程度が国益に反しない 立派な天寿だと思います(係り:問題は、発言をコロッと忘れてしまう認知症が訪れることですか?)。

声8: 天寿の設定は「死生観」によって変わります;意思疎通が全くなくなった 要介護5の高齢者でも、ご家族は「体温がある限り」、それは天寿なのだと思いますし、人は迷うものです係り:国の予算に すがる気持ちがあるから迷うのです(参照:上記のモラル・ハザード3) 延寿が自己負担ならば 迷う心が整理されてくるでしょう)。

声9: 国は老人を優遇・保護しているが、私が歳老いる将来、お金は無くなり 国は保護どころか「自立」を求める と覚悟しています(係り:高度の老人保護を十年間行えば お一人約五千万円かかります;必死の思いで 住宅ローン三千万円を30年賦にして借りる 今日の若者、それを思えば、馬齢の老人たちを 「格安延寿」に切り替える必要性が ひしひしと身に迫って来ますね)。

係り:マザー・テレサについて。テレサはマケドニア生まれのカトリック修道女、21歳でインドにおもむき、組織的な救貧活動を精力的に続け、その功績により 69歳でノーベル平和賞を受け、87歳で没しました。彼女は 私どもが言う「格安延寿」の先駆け であり、 パールの見習うべき お手本 だと思います。何をするのにも 「お金がない、政治家が動かない、社会偏見がある . . . 」などを 皆がつぶやいていたのでは、日本社会は救いがたいですね。

参考: パールの安全管理 5) # 194 : 食べず、飲まず。 6) # 397 : 「ホッチャレ」 と 「並みコロ」。

(394) 孤独死 を 防ぐ

 (394) 孤独死 を 防ぐ  

 高齢者の孤独死の報告は年々増え、また その対策も種々考案されていますが、この傾向は 無くなることはないのでしょうか?

♣ 人は 高齢になれば 夫婦であっても どちらかが先に逝きます。何も手を打たなければ 残ったほうが 孤独死するのは 時間の問題です。もし 手を打って 子供・兄弟などと「同居」すれば 孤独死は かなり避けられるでしょうが、老後で 慣れない人との協調生活は 心が進みません。また 同居予定の若いほうの人にとっても、介護のことを考えると 気が乗らないでしょう。

♣ 孤独死、と聞けば「可哀そう」と感じられます. . . が . . . よく考えてみると、そうでもないかナ? 案外に「ごく自然な死」なのかも知れませんね。なぜって 「孤独死の防止」は簡単な仕事なのに、社会は それに無関心か のように見えます。

♣ そこで、私は 安価な孤独死発見装置を考えました。米粒大にまとめた「体温感知装置」に微小鉤(かぎ)を付け、人が口から飲んで無害なように作ります。装置はその 鉤で腸の一部に引っ掛かり サナダムシのように 長年体内に留まります。もしその米粒発信装置が 死亡に基づく 「体温低下」を感知すれば 特殊電波が発信され、死亡の場所と時間が自動的に知らされます。ご遺体への対応の仕方は随時 工夫しましょう。

♣ 装置は一度飲み込むと10年ほど電池が持ち、値段は10万円程度。ふつう、独り暮らし・65歳以上の希望者に用い、あとは 10年おきに充電します;メンテナンスは無料です。電波の到達距離は 10km(東京駅~新宿駅)もあれば 実用的でしょう —— したがって、電波の割り当ては個人別に 一つのステーションで10万種類程度 設定可能、これなら高齢者が「迷子」になることは 絶対にありません

ハード(機械)の問題は これで解決です;でも次に 大きなソフトの問題があります:―― まず、利用者の推定;たぶん、毎年の老人死亡者 約50万人の1割が利用すれば 装置予算 5億円電波を検知して行動し、メンテに関与する係り員は、救急隊か?消防隊か?いずれも 煮詰められるでしょう。 この発信装置システムは「体温低下 = 死」を検知するのみですが、もしかして 死亡を早めに知り 救命・救助行動を起こしましょうか? 救命蘇生の合意があるのなら 救急医療と蘇生介護に大きな予算が必要です(予想:1兆円越え? ラザロ予算 と呼びましょう * )。

♣ ① ② ③を再検討すると:―― ① ②は問題が少ないか?しかし はしっかり検討すべき です。高齢社会の今、医療・介護の経費は税収を はるかに越えていますし、透析・胃瘻の費用も莫大です。 「発信装置」を 蘇生用に使えば さらに医療・介護に兆円単位の経費がかかるでしょうが、「延命至上主義」を謳う人々には きっと役に立つでしょう。

♣ 世の識者は今、高齢者の孤独死の予防・防止について いろんな意見を述べています。ここで、私が考案する 「発信装置」を 役立たせるのか、それとも従来通りの 「見回りをして事態を発見するので良い」のか、よーく考えて あなたの意見を述べて下さい。

  参考:  イエス・キリストは4日前に死んだラザロを復活させられた、という故事による。

職員の声

声1: 核家族が進行すれば 孤独死は避けられないし、この発信機は役立つ時が来ます;これがイヤなら誰かが同居すれば良いけど、同居とは 親とでも大変です !

声2: 死ぬ時に「独り」であっても . . . ま . . . いいか . . . と思いますが、体が腐ったあと発見されるのは 悲しすぎます ! それの防止に役立つ 発信機応用のアイディアは素晴らしい。

声3: 私は独り暮らしですが、孤独死を思うと淋しい です;でも動物はみな孤独死だし、人は「土から生まれ、土に戻る」だけなのだから、 「孤独」にこだわる必要はない のかなー? (係り:神は人に向かって言われました-- あなたは埃 (ほこり) から生まれたのだから、埃に還る ---。つまり、看取られ、または 独りで逝く などは後でできた物語なのですね。

声4: 増える一方のお年寄りを、減る一方の若者のマンパワーで対応するのはムリだと思う——発信機を利用するのが賢いでしょう;でも政治配慮により 必要な ヒト・モノ・カネの対応も して貰いたい。

声5: 電波だってプライバシー問題があり、怖い(係り:その点なら、孤独死を探し歩く“うわさ耳”よりも電波の方が優れていますよ)。

声6:私の近所の独居アパートで孤独死があり、私は気をとがらせています;発信機は希望者と徘徊者に付けるのが良いでしょう:先進諸外国では どうしているのでしょうか?(係り:2010年の調査で、独居率は日本で31%、アメリカで50%越え;ただし日本の独居は「本当に孤立」 . . . 反省すべきです;アメリカでは「広い人間関係が保たれている」;だいぶ違うらしい)。

声7: 私は「発信機+見回り」の両方を望みます;お金はかかるけれど、お金がなきゃ 孤独死 しか選べません係り:人は 大変な仕事を 安く片付けようとするから、船頭ばかり多くて 物事は決まりにくい のですね)。

(393) ピンコロか? ジワコロか?

 (393) ピンコロか? ジワコロか? 

 介護施設で働く職員たちは 自分のピンコロ 1) を切実に願望します。ナゼでしょう?

♣ それは、お世話する ほとんどのお年寄り が 長患いで 痩せ細って 手当ての限りを求めて 淋しく逝ってしまわれるからです。病院で亡くなる場合でも、スパゲッティ状態で管理され 物も言えないまま 生命を終えるのを見ます。

♣ 2400年前、お釈迦様は「生老病死」とおっしゃって、「死」を人の悩みの中心に定められましたが、死への対応儀式は昔も今も大変です。だから 自分の場合は、死の直前まで ピンピン元気、そして何を考える暇もなく コロッと逝きたい;これは ごくごく自然の願望でしょう。

♣ 全国には「ポックリ寺1) ピンコロ地蔵」が沢山あって、その願いの信者で賑わっているそうです。で、今 現実にピンコロ願望は叶えられているでしょうか? 静かなデータで検討してみます。

♣ 日本では およそ生死の数は 110万人ずつ、ほぼ均衡状態です。死亡の約半数が病気で、残る半数は老衰です。病気のうちガン(約30万)、心不全(約20万)、重症脳発作(約10万)は「ピンコロ願望」の外ですね。事故死(6~7万:火・水・交通・自殺など)はピンコロ死ですけれど、願望する暇もありません。すると 残る死亡数の大部分が「老衰関連」 です。つまり、私たちは 願望によって「ピンコロ」に割り込む余地は ない よう です。

♣ いや、稀にはあります。パールの201例の観察で ピンコロ願望の一例;それは 90歳の女性;前の夜まで元気、翌日の朝「大動脈瘤破裂」で即死 ―― 大騒ぎでした。この病気によって 90歳代で破裂、とは珍しいことです。しかし、一般に "> 「高齢+ピンコロ」 両方の同時達成が叶うのは稀 です。

♣ では 死亡診断書の病名で多い 「老衰」の正体は何 なのでしょうか?長い「寝たきり」の後の診断書病名で多い「心不全」でさえも、それは果たして心臓の病気だったのかどうか、疑問が残ります。「呼吸不全」でも同じくです。実態の大多数は「誤嚥性肺炎」ですが 2) 、普通の人は 慢性の脳・心・肺の死亡を好まず、多くの人はパッと死にたいと言います。でも「ピンコロ死」なら、たぶん その人には主治医がいない だろうから、法定の死亡診断名は何 と決まるでしょうか? —— 犯罪の疑い? . . . なら司法解剖です ! ――でしょう?

♣ 他方、日本は世界一 平均寿命が長い ので有名ですが、その実態は3) 男: 健康寿命 70.4歳 + 病気寿命 9.1年女: 健康寿命 73.6歳 + 病気寿命 12.7年。つまり 日本の男女は 世界一長い「長寿+長患い」なのです。これでは 歴史に向かって誇れないし、 「ピンコロ願望」の真意さえ疑わし くなります。

♣ 「ワシは いつ逝ってもいいのだが、お迎えが なかなか来ないのじゃ」とおっしゃるお年寄り —— でも若者の肩には ずっしりと重い敬老の税金 が掛かります。

♣ ピンコロ願望はあっても、その達成は稀 ! ―― つまり「長生きとは こんなものだ ! 」なのです。“それで良し ! ”と思いませんか? 皆さん、よーく考えて、意見を述べて下さい。

参考:パールの安全管理  1) # 179 : 人気の続くポックリ病。 2) # 185 : 百歳寿の死因。 3) # 320 : 介護期間を短縮する。

職員の声

声1: ピンコロは哀れ ! 長患いは苦しみ ! です . . . 私は一週間くらいの病いで逝きたい係り:これは万人の理想です;それの達成には 老人の「自然死」が一番 苦しまない (らく)です ―― 点滴・胃瘻は 生き地獄 ! )。

声2: 特養での観察では、ピンコロなんてナイ ! 係り:戦後、人生50歳の頃は 認知症になる前に死んでいました;近年 認知症は激増、でも「愛とケア」により ピンコロは防がれています)。

声3: 日本人の統計では、死ぬ前の10年間をジワジワ‘病気で過ごしている’―― これでは「ピンコロ」どころか、「ジワコロ」だ ! (係り:言えてる ! みんな、 ‘ジワコロ’ を嫌うあまり‘ピンコロ願望’ に走るのかも)。

声4: 私も両親もピンコロが希望です;高齢の老人が 意に反して生かされているのは「考えもの」と感じます(係り:多くの人は 「ジワコロ」 (上記) を希望する訳ではないけど、長生き → 認知症 → ピンコロ希望だった自分を忘却 → 「ジワコロ」→ 若者の肩へずっしり負担、という流れ ですね)。

声5: 私は自分への介護が必要ないよう、健康な歳をとりたい(係り:昔は長男の嫁」がタダで世話 してくれました ―― だから男の子が生まれ 育つまで 働いて頑張りました:今は「介護保険」でラクチン、自分の子なんて関係なく幸せです)。

声6: 長生きと言っても 統計的に、生涯の終わりの12年は病気、その上 若者へ大きな負担 ! それでは悲しいナー ! . . . 私は最期まで病院に行かず頑張りたい ナー(係り:それは無茶でしょう . . . そもそも 福祉の発展は「病気で長生き」 (= ジワコロ) を目標にしますよね? だって、もし 高齢者が「元気で長生き」が目標だったら、少子化もあるので、地球は年寄りだらけになり、若者の居場所がなくなります)。

声7: 私の解決法は:―― 命の最期に「麻酔」を掛けて貰う . . . それが効いているうちに天命を終わらせる(係り:オランダ方式ですね:麻酔を掛ける医師は オランダでさえ「告発」され 「裁判」を受け 「判決」 . . . の道筋です;その医師は 二度目からは この筋道への協力を嫌がります)。

声8: 私はピンコロを望むけれど、私の両親は「苦しまないで 長生き」をして欲しい係り:あなたの心は美しいけれど、つまり ご両親をどうしたいのですか? ピンコロの実態 は「宝くじ」を想定すれば分かり易い → 一等賞(ピンコロ)を望んでも 当たる人は一人だけ で、残りの人は‘ジワコロ’ (上記) なのです ! . . . 要介護5で70歳から90歳まで生きれば  ‘一億円’掛かる ! . . . だからこそ‘ピンコロ’で逝けば 気兼ねがない という発想もあるのでしょうか?やはり、お金を使う人は 自分で蓄積しておかねばね ! ;それでこそ ピンコロ問題の解決 に 一歩近づけるのではないでしょうか?)。

(392) エンバーミング (芳香樹脂 保存)

 (392) エンバーミング (芳香樹脂 保存)

 に至った身体は、免疫による制御を受けない ので、直ちに体内で様々な病原菌が繁殖 し始めます。

♣ したがって、身体から漏出する血液等の体液・胃液・排泄物等は、感染源として衛生的に取り扱う必要があります。また、亡くなった方を前にし、その死を受け入れ、悲しみから立ち上がって頂くためには、ご遺体としっかりお別れすることも大切です。こうした、感染源としての ご遺体を衛生的な状態に保全し、かつ 悲嘆のプロセスを尊重しながら ご遺体を大事に取り扱う思想と技術を「エンバーミング」と言います。

♣ エンバームとは「バーム」(芳香樹脂)で ご遺体を保存する、という意味で、遠くは 古代エジプトに始まるミイラ作成の技術に端を発しています。したがって、エンバーミングを意訳すると「防腐保存」とか「遺体衛生保存」と言うこともありますが、「保存・防腐」は 結果的にそうなるのであって、“きれいに手当てした”というイメージの点で“芳香保存”と言うほうが実態をよく表します。

♣ でも エンバーミングって、耳新しい言葉ですね。昔、ご遺体は すぐ腐敗し始めました。たとえば、お魚やお肉を 布で包み 室温で放置すれば どうなるか想像できます;季節によって違うでしょうが、冬で2~3日、夏なら翌日には もう火葬・土葬などを急がねば危ないでしょう。だから 山で亡くなった場合は その地で「荼毘(だび) 」に付し、船上で亡くなれば「水葬」にしました。しかし、お葬式までに 半月程度 時間の猶予が必要な場合もあります —— 国が広いとき、知名度の高い人、お葬式の日程、または遠くの地で死亡し自国にご遺体を運びたい場合など。そんな場合エンバーミングが有用です。国によって習慣は違いますが、これを利用する頻度はアメリカで9割欧州 7割など;日本でも 1~2% の利用があります。近年、日本のエンバーミングは都市で増えつつあると言われます。

有名人の例として:―― レーニン(ソ連)、スターリン(ソ連)、 ホー・チ・ミン(ベトナム)、 毛沢東、 金日成、 金正日、マリリン・モンロー、 マイケル・ジャクソン 、松本友里(松平健の妻) など。

♣ 具体的にはどうするか。多くの場合、足の付け根にある「大腿動脈」から、昔は「芳香樹脂液」を、今は「ホルマリンなど」を注入します。これで全身が安定して固定され、腐敗などによって起こる黄疸、水泡、異臭や腹水を防止できます。また、各種の感染症にかかって亡くなった方の場合、ご遺族などへの感染を防ぐ効果があります。顔などの復元処理とお化粧を行い、ご遺体の美しい表情を取り戻すこともできます —— あたかも「眠れる森の美女」であるかのよう、ハッとするほどの出来栄えになるのを見ます。日本でも これに関心を持つ人が増え、「エンバーミング」のサービスを行う葬儀社も現れました —— 経費は15万円から だそうです。

♣ パールは都市型の施設であり、ほとんどの場合は「ドライアイス」による冷凍法で間に合います。また 遠方のご家族への対応は「冷凍室」の利用で時間を稼ぐ場合もあります。

♣ しかし 近年、葬儀に宗教色がなくなり、祭壇が簡素化されるようになりました。また、亡くなった方と しっかりお別れをする「ご遺体中心」の葬儀が増えてくるにつれ、「美しい ご遺体の佇まい (たたずまい) 」は エンバーミングの独断場として評価されて来るでしょう。

職員の声

声1: この言葉を初めて聞きます;死体からの感染リスクが高いと聞き、驚きです(係り:肺炎、ウイルス性肝炎、結核、敗血症など 体液接触者の10% 程度が掛かり得る と報告されます、気をつけましょう)。

声2: エンバーミングの無かった昔は、どうしていたのですか?(係り:腐敗する前に 火葬・土葬を急ぎました;首だけ なら「塩漬け」もあったようですが、大量の塩が必要な上、塩の脱水作用により 皮膚が「干からびて」見え、美的ではなかったようです)。

声3: 火葬国のシンガポールでエンバーミングの普及率が70%とは驚きです(係り:死者への礼が篤い国;ほとんど赤道直下の季候などが影響するのでしょうか)。

声4: 外国の要人の葬儀が、死後 長くたっても行われるのを見聞しますが、それはエンバーミングで可能になるのですね(係り:Yes ; 上記の通りで、最高度な技術の結晶だと思います)。

声5: 日本ではご遺体に「濃厚接触」することが多く、今後 ウイルスや結核などの感染症を防ぐためにエンバーミングが見直されるでしょう。

声6: “病原菌があるから触ってはいけない”といわれても、今まで接してきた人なのに . . . と思うと せつない ! エンバーミングをすれば これが解決できるのですね(係り:ご遺体に手を加えることに遠慮した時代もありますが、エンバーミングは、もう 100年以上も親しまれた方法です;目を開きましょう)。

係り: パールでは、杏林大学:法医学教授の佐藤喜宣さん、ご息女で ご遺体化粧師の佐藤琴子さんにご出張をお願いして、職員全員が エンバーミングとエンゼルメイクのご指導を受けました。

(391) 高齢者 と アキレス腱

 (391) 高齢者 と アキレス腱   

 ある70歳代の女性バス停でバスが来るのを待ち 立っていましたが、何の理由もなく転倒しました。ご本人は 「プチッ ! 」という音を右足に感じたと言いますが、近くにいた人が、すぐ病院に運ぶと、診断は「アキレス腱の断裂」とのこと。幸い、アクションが早かったので、断裂したアキレス腱は 手術でうまく縫合され、後遺症はありませんでした。

♣ 皆さん方はアキレス腱がどこにあるかをご存知ですね。アキレス腱は足首の後にある、硬い腱です。触ってみましょう。それは人の体の腱で一番太く、触り易い腱です。

♣ 「アキレス」とは人の名前です。紀元前1200年、当時のギリシャは、現在のトルコの海岸沿いにあった王国「トロイ」と戦争をしていましたが、両側とも強く、10年たっても決着がつきません。その時に現われたギリシャの英雄が「アキレス」です。アキレスの母は彼を不死身にするため、生まれたばかりの赤子アキレスの全身を 冥府 (めいふ) の川「ステュクス」に浸しましたが、そのとき母親が掴んでいた踵(かかと)だけが水に漬からず、踵の部分のみが「生身」のまま 残りました。

♣ 戦場に出て 彼の体にあたる矢は すべて跳ね返され、トロイは負け戦になりました。しかし、敵方トロイ王子パリスの放った一本の矢アキレスの「生身の踵」を射抜き、それが原因で彼は命を落としました。トロイは、この後、有名な「トロイの木馬の計」により滅ぼされますが、以上の逸話に基づき、足首の太い腱に 「アキレス腱という名前」 が付けられました。正式には「踵骨腱 (しゅこつけん)です。

♣ アキレス腱断裂は、スポーツで、着地したり、跳び上がったりしたときに発生することが多いです。しかし、単に「運動不足」が原因でなることもあり、高齢者ほど頻度が多く なります。腱には、一般に「張力」が常に掛かっており、断裂が起こると、断裂した腱の端と端は10cm以上離れてしまいます。このため、早く処置を しないと、治療に手間取ります。私が見た 文頭の女性の転倒は、きっと運動不足が原因だったのかも知れません。

♣ それにしても 最近は、高齢者でアキレス腱断裂の話を あまり聞きません。きっと、今の高齢者は栄養が良く、頑丈になったのだろうと推察しますが、女性は高齢になるほど 転倒・骨折の機会が増えます。その際の痛みが、腰にあるなら「大腿骨・骨頭骨折」を、足首にあるなら「アキレス腱断裂を思い浮かべましょう。

職員の声

声1: お話の事例は70歳代とのことですが、私は50歳でアキレス腱断裂の女性を経験しました;あまり運動をしない方でした。

声2: 切れるときには「プチッ!」と、ものすごい音がすると聞いています。

声3: 私は小学生の頃 バレーを習っていました;ある日、私の目の前で 40歳ほどの 小太りした女性が 張り切って大きいジャンプしたとたん 「バチーン !! 」という大音と共にアキレス腱を切り、足がブラブラに なりました;すごい音でした;何事も無理はダメなのか、と怖い思いを経験しました。

声4: アキレス腱の断裂は 運動中の事故だけと思っていましたが、筋力の弱った老人では 安静時にも切れることがあると知り、驚きました。

声5: アキレス腱とは強い人にも内在する弱点」と言う「格言」になると聞いていました(係り:英国の「エコノミスト誌」に掲載された言葉 -- "中国の人口減少は中国のアキレス腱になる”と論じていました、2012.4.20)。本物のアキレス腱も、意外な状況で断裂するのですね —— 広い観察力を持ちたいです)。
プロフィール

ふじひろパール

Author:ふじひろパール
「ふじ」=新谷冨士雄
「ひろ」=新谷弘子

社会福祉法人 パール
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